case.16 ページ17
『一つ目。これは彼にも言ったことだけど。』
彼女は、降谷へと視線を向けて続ける。
『私は元警視庁サイバー犯罪対策課だったのね。コンピューターには詳しいから"Noah"じゃなくてもSNS内の写真を消すことはできる。』
『二つ目。あの日私が着ていたのは、フードの付いていない黒いパーカー。SNSの情報によると、その人が着ていたのはフード付きの黒いパーカーだったらしいし、そもそも黒いパーカーなんて着ている人はそこら中にいる。残念だけど証拠としては弱いかなぁ。』
『三つ目。これらのことを考えたときに、現場がポアロから近かったのも、写真が無かったのも消されたからではなくたまたまだと仮定することができる。よって、"Noah"及び引ったくりを捕らえた正義感の溢れる人間が"私"だとは結び付かない。越してきたのは確かに一年前だけど、噂がその時期に流れ始めたのもたまたまじゃない？』
「…待って。だったら、安室さんに送った"神と共に歩んだ正しい人"という言葉は？」
己の推理が相違無いものと確信をしているからか、少年は粘り強く訊ねる。
『あ〜、あれ。あれ自体に意味はないよ。
確かにあれはノアの方舟から取った一節だけど、安室さんがこの言葉にどんな反応を示すのか気になって。』
真実を知らない側からしたら何とも性格の悪い返しだとは思うが、半分は事実であるので仕方がないと、Aは思う。
ヒントは至るところに散りばめたぞ、少年。
『さて、御馳走様でした！お会計お願いしま〜す。』
「…あっ、Aさん。これも持っていってください。」
差し出されたのは大量のタッパーの入った袋。
『何ですか、これ。』
「インスタント食品は体に良くないので…冷蔵庫に置いておけば一週間は持つはずです。チンして食べてくださいね！」
いや、おかんか。主婦か。
Aは内心ツッコミを入れるも、断る理由も無いので有り難く受けとることにした。
この男、無駄にハイスペックである。
「あの、これ今日のご注文分より多いですけど…。」
『今日の分とコナンくんの分と前回お支払出来なかった分ですよ。それでぴったり足りるはずです。では、また。』
これ以上二人が何かを言及する前に、足早に店を出る。
未来のシャーロック・ホームズはどんな結論を見せてくれるのだろうか。
これはまだ、物語のほんの序章に過ぎない。
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trr - 続編待ってます！！！！ (2018年12月10日 5時) (
レス) id: 4ac3c5bb30 (このIDを非表示/違反報告)
咲空(プロフ) - 坂竹会長さん» ご指摘ありがとうございました！(´･ω･)っ【ティッシュ】 (2018年10月19日 13時) (レス) id: 1695bf9265 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 更新頑張ってください。夢主ちゃんの設定がドストライクです。貴方が更新するたびに、僕の鼻からイチゴオレです←汚なｯｯｯｯ。 失礼しました。_ーд#_ (2018年10月14日 10時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ26、名前変換なっていませんよ。(名前)と向き合うってなってます。間違っていたらすみません 失礼しました (2018年10月13日 21時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです！ (2018年9月27日 15時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲空 | 作成日時：2018年5月17日 1時
