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証明できない気持ち ページ5

**シャルナークside

Aの背中が見えなくなった途端に、全身の強張っていた力が抜けた気がした。
シャルナーク「………はぁ…」
いや、“気がした”のではなくやはり抜けたのだろう。これから俺は彼女とは逆方向の帰り道を寂しく歩くことになる。もっと一緒にいたいのに。
俺とAの確かな関係性は、同じ組織に所属している仲間、程度のものだ。だから日が落ちた後も遊ぶことなんてないし、ましてや普段、手を繋いで歩くことなんてない。(さっきは途端に握ってしまったけど)
ちなみに不確かであるのは俺が彼女のことを特別に好きだということ。こんなこと考えるってことは多分、そういうことなんだろうけど、やはり自覚してしまうと全てが終わってしまう気がするから認めない。いや、やっぱり好きなんだろうけど。
フィンクス「おい、シャルナーク」
シャルナーク「うわっ!」
突然目の前に現れたフィンクスとフェイタンに驚いて二歩ほど後ろへ下がる。
フェイタン「Aとのデートはどうだたか」
え!?気付かなかった!ずっと居たのかよ!
シャルナーク「全然気付かなかったっ…!!何だよ!どうせ冷やかしに来たんだろー!」
ずっと見られていたというショックと恥ずかしさに耐えかねて顔を手で覆う。
フィンクス「違うぜ、俺達はシャルを応援してんだよ。なぁ?」
フェイタン「おもしろかたよ」
こいつら〜〜〜〜!完全に俺よりこのデートを楽しんでやがる。
シャルナーク「もう…………それで、なにか用?」
Aと会ったのは本当に偶然のことだった。だからこの二人は最初は何か別のようで俺についてきてたんだと考えるのは別に変ではないだろう。
フィンクス「用なんかねぇよ、俺達マジでAとシャルが歩いてるとこたまたま見かけて尾行してただけだぜ?」
暇かよ…
シャルナーク「…そう」
フェイタン「はは、シャル不機嫌ね」
引きつった笑い声をあげるフェイタンや、何故不機嫌なのかわかってなさそうに首を傾げるフィンクスを置いてアジトの方角へ、もうすっかり暗くなった雲の下の帰り道を歩いた。

ポンコツは知らない→←悪党には似合わない



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ナツメ(プロフ) - 奈乃さん» ありがとうございます!奈乃さんからのお言葉を励みに頑張ります! (2017年8月21日 18時) (レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
奈乃(プロフ) - 更新楽しみにしてます。頑張ってください! (2017年8月21日 18時) (レス) id: 26a98954d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナツメ | 作成日時:2017年8月2日 12時

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