ヒソカ ページ38
ところでヒソカは、私のことを何処で知ったのだろう。私には見ただけとか勘でわかるような圧倒的な強さはない。その言葉だけの意味の“強さ”は二次試験の途中で初めて見せた。
しかし、それより前からヒソカは私を挑戦的な目で見ているのだ。
私のこと、どっか別の場所で見たのか。
「ところでヒソカ。君は何処で私のこと知ったんだい？」
突然意想外のことを聞かれ、ヒソカが答えるまでに少し間が空いた。これは真剣な質問だ。私が本気で聞いてるのはヒソカもわかっている。しっかり目を見ているのだから。
最初は表情こそ変えなかったものの、ヒソカは腹の底からフツフツと気泡でも湧いてくるように、少しずつ、喉の奥で押し殺すように笑った。それでも目を見続けた。
満足するまで笑うと、彼は研ぎ澄まされたような切れ長の目で私を捉えた。
「流石、クロロが自慢するだけある♥」
すぐ殺せるように、いつもより何十倍も手早く銃を引き抜いた。セイフティを外してヒソカの目を見る。
「どこまで知ってるの？」
「君が
「そう、充分死んでいい量だ」
喋りながら、頭の中でヒソカの脳ミソがぶちまけられる様子を想像し、やっぱりないなと考え直して、発砲する。案の定撃った音しか聞こえなかった。でも私は満足だ。こんなに面白いものが見れた。
「へへ〜〜」
銃弾が糸にもつられていなのに宙に浮いてる。凝で見てみると、彼の指先から出ているオーラが浮いた銃弾まで繋がっていた。
「君、もしかして…わざとかい？♣」
ヒソカは呆れたように眉を下げる。
「ううん、途中まで本気だったよ。もう萎えちゃったけど」
くるっとヒソカの方を向いて座り直し、にっこり微笑む。
「それにしても、君が“新しい人”か〜！世界って狭いね、もう他のメンバーには会った？」
「あぁ♦」
「じゃあ見たでしょ、フィンクスって男の服装！あれ以上に変な服を着てる人を私は知らないわ」
あの強面に似合わないエジプト風の服装を思い出して私が静かに笑う一方、ヒソカはそんな人いたっけみたいな感じで首を傾げたが、気にせずに再び質問をする。
「ねぇ、それより団長に会ったんでしょ？あの人、私のこと何て言ってた？」
気になるあまり、つい身を乗り出して聞けばヒソカはにっこりして、どこからかトランプを一枚取り出した。ハートのエース。嘘か本当か怪しいところね。
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ナツメ(プロフ) - 奈乃さん» ありがとうございます！奈乃さんからのお言葉を励みに頑張ります！ (2017年8月21日 18時) (
レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
奈乃(プロフ) - 更新楽しみにしてます。頑張ってください！ (2017年8月21日 18時) (レス) id: 26a98954d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツメ | 作成日時：2017年8月2日 12時
