【安室透】私はブサイク専門【降谷零】

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今日はありがとう、なんて帰した後から後悔。

怒ることが沢山あったのにノコノコと帰してしまった私。

馬鹿は私ね。はい。解決。



「あー…あれだけ指示出したのに全部咳払いとか舐めてるだろーもー」



結局わかったのは数える程で全て分かりきってること。

毛利さんとに頼み込んで弟子にしてもらっていること。

その為にポアロで働いていること。

それに今日たまたま蘭ちゃんから聞いた「お父さんより確実に切れるのになんで弟子入りを希望したのかなぁ」と言ってたこと。

少しは初めて知ったことはあったが、肝心な部分には触れていない。



「何もわからずじまい…ねぇ…」



あーやだやだ、と頭をかいてAはお風呂に入ろうと立ち上がる。

開いていたスマホをテーブルに置こうと腕を下げると手から伝わる振動にスマホをまた開いた。

げ、と短く声を漏らしげんなりした顔でスマホの通話ボタンを押して耳に近づけた。



「はいはーい」

『あんたじいちゃんの7回忌こっち帰ってくるのかい？』

「あー…うん…そうだね…」

『帰ってくるなら連絡しなさい、こっちだって準備あるんだから』

「わかってますー」

『じいちゃんの知り合いやら仕事仲間やらが集まってまた宴会状態になるんだから』

「ようは人手が欲しいってことね、はいはい、帰りますよ」

『まったく…世話になった人達にちゃんと挨拶しなさいね！』

「世話になったって…私何も悪いことしてな……あ、それだ」

『ちょっと、聞こえないよ！』

「お母さんありがとう！！！絶対帰るから！」



まだ何か話したそうだったお母さんを他所に私は興奮に近い衝動を感じた。

まるで遠足前の子供のようにAの顔は輝いていた。

もー！忘れてたよー！

そうそう！じいちゃんは元警察官！

探偵って事は毛利さんみたいにもしかしたら誰かと接点があるかもしれない！！

例え年齢的に知らなくても必ず耳にするはず！！！

もー！

私ってばてんさーい！！！

誰か褒めてー！！！

このノリで今日はちょっと高いパックでもして暖まろー！

鼻歌を歌いながらAはスキップで脱衣場へと足を向けた。

さっきまでのもやもやが嘘みたいに楽しい気持ちでAは実家に帰る予定を頭の中で立てる。

実家に帰るのにこんな気持ち初めて…。

ああ…今日眠れないかも。









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「きりちゃん何してるのー？」

「心理学の勉強ですー！」

「無理しないようにね！」

「はーい！」



真実まで後少し。

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