【安室透】私はブサイク専門【降谷零】

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「こんな所で会うなんて運命しかありませんね」

「大将塩！」

「雰囲気的には砂糖なんですけどねAさん」



そんな甘いもんちゃうわ！！

ほれみい！

あんぐりって口開けてる男共と目が完全にハートになってる口紅おばけと天然が目に入らんのか！

今それどころじゃないんだよ！



「え？…誰？」

「え…た、たにん」

「他人？僕とAさんはそんな関係だったんですか…遊ばれてたんですね…僕」



黙 れ 小 僧

やめてくれ！こちらとまだ合コンなんて可愛いことしてんだ！

しかも主催者は主にこの口紅おばけなんだよ！

今その爆弾抱えて「合コンしよー♡」って奴が騒いでみろ！！

あのルックスだ！！

男 は 瞬 時 に 集 ま る

かぁぁぁぁぁ！！



「Aさん、顔が大変なことになってますよ」

「現実逃避してた」

「ちょっちょっと！もしかしてAの彼氏！？」



のんのんのんのん…違うんだよゆみりんおんぷ。

君の思っている関係でも、間柄でも、はたまたそういう仲ではないんだよ。

いいかいゆみりんおんぷ。

もう一度言う、そういう関係でもなんでもないんだよ？

だからこいつの言うことは絶対に聞かないで欲しい。

っていうか聞くな。



「Aさんとお付き合いさせてもらっている安室透です」



ﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝﾝ！！！！

ﾝｧｧｧｧｧｧｧｧ！！！！

言っちゃったよ！！！

嘘だろおい！！！

マンガで彼氏面する場面とか見るけど現実で見るとありがた迷惑だよ！！！

キュンキュンしねぇぇよ！！！

一気に酔い冷めたわ！！！

つい最近透ママって好感度上がってたけどこんなんじゃジェットコースター並に垂直落下だよ！！

そしてどうしてなんで安室さんここにいんだよ！！

問題そこだよ！！

1人でこんな居酒屋くんなよ！！

ここ個室ねぇっからっ！！

お願いだから帰って！

むしろ一緒に帰ろうぅぅぅ！

一緒に逃げようよぉぉぉお！



「安室さん！」

「何ですか？Aさん」

「帰ろう！」

「へ？」

「早く二人っきりになろう！」



その時安室さんの目の色が変わったのは一生忘れない。









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「……」

「泣かないでくださいAさん…本当にごめんなさい…」

「いいよいいよ…どうせ口紅おばけの事だから今頃大騒ぎだろうよ…」

「Aさん…」



流れる景色を見ながらAは1粒の涙を流した。

鳴り止まないLIMEの通知音に吐き気がした。

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