ビターチョコ・シンドローム【赤】

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次の日、二日酔いで頭が割れるように痛い。

母にも羽目を外しすぎだと笑われながら授業は二限から参加することにした。

ふと手元のスマホを見ると、私、大毅、望くんの3人のグループが騒がしく動いていた。

内容を見るとどうやら、望くんも今日一限をすっぽかしたようだ。

ということは、一限は大毅が一人で受けているということか…



「……大毅」



昨日の出来事がフラッシュバックする。

どうして神ちゃんがいた時の店内の記憶はなく、激しく酔っていたのにあの記憶だけ鮮明に脳裏にこびりついているのか。

それほど私にとって彼の告白は予想外も予想外だった。



「……」



大学へ向かう電車内でも、LINEのグループの返信を出来ずにいた。

大毅と望くん二人が会話するグループ。

いっその事個チャでやればいいのに、そしたら大毅の名前を見なくて動揺せずに済むのにと思う私はきっと性格がとても悪い。


ずっと親友だと思っていた友人からの告白。

だが、一晩経った今でも私の中で大毅は親友という位置から動くことはなかった。



「…おはよう」

望「あ、Aおはよう」



大学に着き、講義室に着くと望くんは既に来ていたようで一番端の席に大毅、その隣に望くん、そしてその隣に私が座ることになった。

正直望くんが真ん中の席に着いてくれているのは自分の気持ちを落ち着かせるために良かったと心から思った。



大「A、絶対二日酔いやろ」

「えっ…うん……」

大「だからあんなに飲むなっつったやろ」

望「え、なになにA潰れたん？」

大「そうやで、俺がばり介抱した」



しかし、不審な私とは対称的にあまりにも普通な態度の大毅に驚きを隠せなかった。

まさか、当の本人である大毅は昨日のことを覚えていない？






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