ビターチョコ・シンドローム【赤】

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大「お邪魔しまぁす！」

「お邪魔しまぁす！」



着いたのは、煙草事件以来の神ちゃん家。

大毅と声が被ってケタケタ笑いながらリビングへ行くと、既に望くんも来ていた。



望「おー！お疲れお疲れ」

「あー、望くん何飲んでんの！」

望「ごめん、我慢出来んくて(笑)」



既に一人缶ビールを開けている望くんが、手を合わせて謝る姿はかっこいいし可愛い。

そんな望くんに、大毅が望くんの缶ビールを乱暴に手に取って飲み干した。



大「抜け駆けしやがって〜」

望「あー！まあまあ残りあったのに一気て…」



久しぶりのサークルの同期メンツが集まって、大毅もテンションが上がってるのか、普段そんなことしないのに…

意外と酒に弱い大毅を心配しつつも、早速私たちの買い物袋を手に取ってキッチンに立った神ちゃんの後ろを着いていく。



「何作んのー？」

智「んー？って近！」

「ちっか！急に振り向かんとってよ！」

智「いやいや話しかけるから！」



買い物袋から、お肉やら野菜やらを取り出す神ちゃんのすぐ横でその手元を覗き込んでいると急に神ちゃんがこっち向くからその距離数センチ。

あっぶな、もうちょっと近かったら完全キスしてた。

神ちゃんかっこいいけど、流石にファーストキスはなぁ〜……

やっぱり、好きな人に捧げたいでしょ。


そんなキャッキャしてた私たちを大毅が少し嫉妬したような顔でこっちを見てた。

ほんとに子どもみたい。



智「できるまで、先始めとってええで」

「いやいや、そんなん悪いわ！」

智「俺も酒飲みながら料理作る方が楽しいし」



神ちゃんがそう言うから、流れるままに同期飲み会スタート。

私は一番搾りを片手に、望くんはハイボール、大毅と神ちゃんはプレモル、を片手に乾杯する。







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