いちごたちと転校生6【すとぷり】

大喜利……？ ページ20

「A先輩！A先輩！！」

『どうした、るぅとくん』

「あのですね、借り物競争のお題を全校生徒に書いと貰ったんですけど、どれを採用してどれを採用しないか、っていう基準がわからなくて…どんな感じがいいですか？」

あー、そういえば書いたな
ちなみに私は「メダカの目と同じ目をしてる人」
って書きました

『どれどれ、見せてみよ』

全校生徒が書いたらしい、紙を見ると

「好きな人♡」「メガネかけてる人」
とかいう定番中の定番の紙が沢山見つかる

『うん、それは全部処分だね』

「そ、そうですか…」

詳しく見ていくと
「メガネをかけていて、三つ編みをしている子が好きそうな男子が好きな女子」「土を食べても平気そうな胃袋をしてそうな最近眼鏡が壊れた人」

完全な個人特定だろ、これ
細すぎるんだよ！！！
でもまぁ、面白いので取っておく

「そうだ！どうせなら、みんなでお題かきませんか！」

と、るぅとくんが言うと、みんなは結構興味津々な顔で、こちらを見た

「いいねー！俺かきたーい！」

完全に書く流れになったので、私も仕方なく、紙とシャーペンで数分間悩んでいると

「はい！俺決まった！！
10年後に不倫してそうなダメ男！」

『いや、あのね、なーくん
それで、選ばれた人可哀想だから、もっとピュアな内容にして？』

「まぁ、俺はこれかな
クロワッサンを朝からレンジでチンして食べてそうな人の友達」

『あ、友達なんだ、チンしてる人の友達なんだね
意味わかんなくなるからやめない？？』

「僕はー！
バナナをジャングルから取ってそうな人！！」

『自分かいてどうすんだよ』

「誰が猿だよ！！お前いい加減にしろよ！！」

みんなまとめもなの書いてないなー……
本番の借り物競争でこれ引いたらテンパるよ…

「Aさん！これどうですか？
会話のレパートリーが、それなとあーねしかない人」

『可哀想だからやめてあげてね？莉犬くん
違うんだよ、莉犬くんが思ってる以上に深い事情があるんだよ』

「そうですよ！失礼だと思います！僕のを見てください！エジプトの砂！！」

『馬鹿なんか？お前、馬鹿なんか？
エジプトの場所知ってる？せめて日本国内だろ』

この子達、お題考えるセンスがない…
と絶望していると、ジェル先輩が工具を持って帰ってきた

『ジェル先輩、こんな借り物競争は嫌だ』

「え！？えーっと、シンプルにお題の字が汚くて読めない」

『さぁ、てことでね』

「ちょちょちょ！！」

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