いちごたちと転校生3【すとぷり】

なーくんイケメン回 ページ2

｢さとみくん…そんな大変なことになってたんだ…｣

『うん…お金持ちっていいなー、っていう印象持ちがちだけど、実際こういうこともあるしね…』

｢好きな人と結婚できないって辛いよねー…｣

『うーん、そうかもねー…』

恋愛したことがないので、微妙な反応を返してしまったら、なーくんはそれに勘づいて

｢え、もしかして、Aちゃんって初恋まだ？マジで？高校生にもなって？ほんとに？｣

『まだで悪かったですね！』

恋愛したことがないというか、そういう機会がなかったのだ、クラスの男子は馬鹿どもばっかなので、恋愛対象から自然的に除外されるし

｢え、かわいそー…｣

と、ポテチをボリボリと、頬張るなーくん
無性にムカつくけど､事実だし､何の反抗も出来ないので、大人しくメロンパンを頬張る

｢恋愛たのしいよー？｣

『別にまだいいかなーって…』

｢ふーん…｣

なーくんの返答に何故か嫌な予感がして、なーくんの方を振り向こうとするともう遅く、私はメロンパンを持ってる手を逆の手を持たれて、グイッと引き寄せられた

｢俺がさせてあげよっか？恋愛｣

そう言って、怪しく微笑むなーくんに、恋愛経験ZEROの私は顔真っ赤になってしまった
なーくんの視線に耐えきれず、視線をずらそうとすると

｢逃げんなよ｣

強制的に振り向かされた､いつもより一段とかっこいいなーくんに私はもう耐えきれなくなって

『か、勘弁してください…』

｢あははっwまじピュアじゃん､Aちゃんw｣

『いや、だって、あれは、誰でも…』

未だに顔の熱が引かない私に、随分と余裕があるなーくん､悔しいけどこれが経験の差だ

｢Aちゃんの可愛いところも見られたところで、もうそろそろ教室帰ろ？送ってってあげる！｣

『え、でも悪いですよ』

｢悪くない悪くない！なーくんからの提案を受け入れなさい！｣

『え、自分でなーくんって…』

｢そこ気にしないの！ほら､早く行くよ！｣

そう言って、私の手を引っ張るなーくん､普段は可愛いんだけどなー…ふとした時かっこよくなるのやめて欲しいなー…心臓に悪い


｢はい、着いたよー！｣

『はぁはぁ…』

｢え、ごめん！結構遅く走ったんだけど…｣

『私の運動神経壊滅的なんでもっと遅くしてください』

｢じゃあ、次は歩こっか！｣

『間に合いませんよ』

｢あははっwwじゃあねー！あと、あのことさとみくんに聞いてあげる､言いずらいでしょ？Aちゃん｣

そう言って、去っていくなーくんはイケメンでした

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