いちごたちと転校生【stpr】

ヒーロー ページ45

｢早く降参させてもつまらないじゃない､確かにジェルくんとは早く別れてほしいけれど、新しいおもちゃが見つかったもの、沢山遊ばないとね｣

と、隊長は不気味に笑った。

｢きゃー！さっすが隊長！かっこいい！｣

｢しー！声のボリュームを抑えて！バレたら不味いんだから！｣

バレてしまえばいいのに…
やばいな…足がもう動かない…痛すぎる…
痛さに目が潤むと

｢あら、何､あんた涙目じゃない？泣いちゃう？泣いちゃうの？｣

｢これくらいで泣いちゃうとか､弱すぎwもっと､丈夫になれよw｣

うるせぇな…
泣いちゃうの？とか言われると、余計に涙が出るんだよ…！

｢ふふふ、さぁて、今日のメインよ…今日は、腹パンよ｣

｢あんま、強くしないでね？吐かれたら困っちゃうからw｣

｢大丈夫よ、このくらい｣

ドスッ

『ッ…！』

こ、このくらい…？絶対、全力でやっただろ…

｢1発じゃ足りないわよね｣

ドスッ

『ｱｯ……！』

隊長は、さらにもう1発やってきた
痛みで目が潤む…もう、目の前も見えない

｢んー、もう1発いっとく？w｣

｢そうね、やりましょう｣

ドスッ

『いった…！』

3発目をやってきた
さすがに3発はきつすぎて、お腹の中のものが逆流してきそうだった
思わず、口を手で塞ぐ
もう、顔は痛みでぐしゃぐしゃだし、お腹も足もずきずき痛い
ほんとに、耐えきれない…

｢お？吐いちゃう？吐いちゃう？w私、人が吐くとこ見たいんだよねぇ！｣

｢えー…あまり、見て気分が良いものではないわよ？｣

｢お！体験済み！？さっすがー！｣

｢ふふふ、吐かせるくらい容易いもんよ｣

誇れることじゃ、ねぇからな！
あ、やっべ、マジで笑えなくなってきた
嫌だ…こんなヤツらの前で、私の貴重な吐くシーンなんて見せたくないんだけど
正義のヒーロー…助けてー…
もうあんなことには……あんなことって？あんなことってなんだろう…？
そんなことを考えていると

｢もう1発やれば？もう、限界っしょw｣

｢そうねー…｢何してんの｣｣

｢｢｢『！？』｣｣｣

声が聞こえた、目の前の憎たらしい女の声では、なくて､少しトゲトゲした男の声

もう、色々酷いことになっているけれど、確かに聞き取れた

後ろを振り向くと

数十分前に別れたはずの、憎ったらしい後輩ころんが、そこに立っていた

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