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彼の弱点 ページ16

そしてその銃をバルボッサが海に投げ、ジャックもそれを追い海へと落ちる。

その姿を見届ける。すると声がAに聞こえる。海だ。海の声だ。

海「あなたも落ちるのです。」

そう聞こえる。

A「…あぁ。わかったよ。」

Aは微笑み、海へと落ちる。
それはなんとも綺麗で、儚いように思える。

バ「…A!?」

咄嗟のAの行動に焦る、バルボッサ。だが、もう遅い。Aは島目掛けて泳ぎ出していた。

島へ着くと、ジャックとエリザベスはもう着いていた。

エ「なんでAも?」

ジ「俺が恋しくなったか?」

A「いや。海が行けって言ったから。」

Aは迷わず答える。

海に入ったことでびしょ濡れになったAは美しく、大人の色気を感じる。

その後ジャックは酒を探しに行き、この状況を打開したいエリザベスはジャックに頼もうとその後を着いていく。

Aは沖でずっと海を眺めている。

ジャック達が去るとまた海の声が聞こえる。

海「心配しないで、A。あなたを探す船がこちらに近づいているわ。」

A「…そっか。」

無事酒を見つけ帰ってきた2人。ヤケクソになったのか、2人は酒をドンドン飲む。だか、Aは飲まない。

エ「A飲まないのぉ?」

A「あぁ。」

エ「なんでぇ?」

ジ「そりゃあな。Aは下戸なんだよ。」

A「恥ずかしいことにね。すぐ酔ってしまうんだ。しかも酔ったあとの記憶はないから。」

エ「そんなぁ飲んだ方がいいよォ!!」

A「あっ!!ちょっ!!」

エリザベスに無理やり飲まされるA。

みるみる体は赤くなり。顔もトロンとしてくる。いつもの倍の色気が出てくる。

エ「…A。」

A「なぁに?」ニコニコ

笑顔だ。あまり表情が変わらないAが、こんなに笑顔になるなんて。

ジ「あぁあ。俺だけの特権がァ。」

それを知っていたのか悔しがるジャック。

ジ「…なぁ。Aキスしよう。」

A「ん?きす?」ニコニコ

ジ「あぁ。キスしよう。」

キスをせがむジャック。だんだんとAに顔を近づけ、キスするその瞬間。

バシャン

ジャックの顔に海水がかかる。

ジ「この海の野郎っ!!あとちょっとだったのにぃ!!」

不貞腐れるジャック。

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作者名:エビチリ | 作成日時:2023年2月17日 22時

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