偽物発覚!? ページ13
Aは、自分の過去を話さない。理由すらも誰も知らない。バルボッサであっても。ましてやあの、キャプテンジャック･スパロウであってもだ。
しばらくしてブラック･パール号は、イスラ･デ･ムエルタに到着した。
バ「諸君!!我々は遂に救われるのだ!!」
バ「苦悩の日々に別れを告げよう。この10年間試練の連発だった。」
バ「だが、我々は不屈の精神でそれを乗り越えた。」
バ「本当に辛かった。」
Aは、その言葉を真顔で聞き続ける。
バ「不当な罰に皆で耐えた。その犯した罪に比べ重すぎる罰に!!」
その言葉にピンテルとラゲッティは涙ぐむ。
バルボッサは足で宝箱を開ける。
バ「アステカの金貨を全てここに入れてきた。そしてこれが最後だ!!」
海賊達が一斉に雄叫びを上げる。
バ「血によって始まり、血によって終わる。」
そう言い、エリザベスの手のひらをナイフで切り、アステカの金貨に血を着ける。
エ「これだけ？」
バ「無駄は省略。」
ニヤリと笑い、血の着いたアステカの金貨を箱に入れる。
しばらくの沈黙。
「終わりか？」
「変わった気がしねぇ。」
そう言ったピンテルにバルボッサは銃を向け胸に1発撃ち込む。
呪いが解けたのならば、ピンテルは死ぬはずだ。
だが、ピンテルは今も尚立っている。死んでいないのだ。つまりはアステカの呪いは解けてはいない。
これによりエリザベスが、ビルの子供でないことが、バルボッサや他の海賊にバレてしまった。
バ「おい!!父親の名前はなんだ!!ビル･ターナーか!?」
エ「いいえ。」
バ「お前ら違うやつを連れてきやがって!!」
怒りの矛先はピンテルとラゲッティへと向く。
2人は必死に弁解をする。そして、そのうちにエリザベスはウィルによって救出される。
それにAは気づくが、「はぁ。」とほんの少しのため息をついた。やはり、ジャックがいない。そう。ウィルはジャックを裏切ったのだ。Aは一旦ここを離れるのが懸命だろうと考え、バルボッサの傍を離れる。
しばらくし、バルボッサはエリザベスとAが居ないことに気がつく。
バ「女が居ない。それにAも。」
バ「なにボサっとしてやがる!!探せ!!この恩しらず共が!!」
一斉に海賊達が島中をかざし始める。
その頃ウィルとエリザベスはインターセプター号へと向かっていた。
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作者名：エビチリ | 作成日時：2023年2月17日 22時
