恋せよ乙女 ｰ佐野玲於ｰ

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玲於「あ、Aちゃん」



貴女「どうも」



玲於「休日に会うなんてね〜」



貴女「うん」



玲於「こんな所でなにしてんの？」



貴女「楽譜見てみようと思って」



玲於「そっか、じゃあ俺も一緒に行こっかな」



貴女「他に用があるんじゃないの？」



玲於「俺はもう終わってるから大丈夫。行こ！」



半ば無理やり、佐野くんと一緒に楽譜を見ることになった



玲於「コンクールまでに校内選考があるんだって？」



貴女「そうみたい。外部の方を呼んで本格的にするみたいだよ」



玲於「頑張んないとね」



貴女「うん、そうだね」



？？「あれ？玲於？」



玲於「あ…」



誰だろ

可愛い女の子だな



？？「何してるの？この子、彼女？」



玲於「違うけど」



佐野くん、ちょっと様子が変？



？？「私、水瀬茉白です！」



貴女「宮野Aです」



玲於「Aちゃん、行こ」



ぐっと手を引かれた



貴女「え、でも…」



茉白「玲於！また連絡するね」



玲於「……」



なんでこんな顔してるの？

苦しそう？辛そう？



貴女「あの、佐野くん？」



握っている手がぎゅっと強くなった



玲於「よし！楽譜見に行こ！」



貴女「え？」



玲於「え？行かないの？」



貴女「行くけど、さっきの子は」



玲於「中学の頃のただの知り合い！」



ただの知り合いって感じではなかった気がする



玲於「Aちゃん」



貴女「？」



玲於「そんなに見ないで。照れるから」



貴女「わ、ごめんなさい」



見すぎた

だって、佐野くんがこんな顔するなんて珍しいから


どうしたんだろ

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