声が出ない君へ－佐野玲於－ (ページ5)

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－貴女 side－

最近、玲於くんと律くんといることが多くなった

永久くんがいない時は2人が一緒にいてくれる

今日は永久くんが熱を出して大学を休む

1人で行くのか、不安…

永久「気をつけてね」

貴女「ｺｸｺｸ」

ドキドキしながら家を出た

永久くんといる時と景色が違って見えた

トンと前から来た人の肩がぶつかった

女性「すいません！」

ペコッと頭を下げた

いつもなら永久くんがいるから…

どうしよう足が進まない

玲於「あれ、何してるの？」

玲於くんだ

玲於「1人？」

貴女「ｺｸｺｸ」

玲於「一緒に行こ」

“ありがとう”

玲於「1人の時、連絡してよ。いつでも行くからさ！あ、でも今から律と合流するけどいい？」

“もちろん！”

急に足が軽くなった

良かった、玲於くんが来てくれて

じっと見つめると

玲於「ん？」

ドキッ

“なんでもない”

玲於「そう？律って、待ち合わせの時間から絶対5分は遅れて来るんだよなー」

“そうなの？”

玲於「だから、俺もわざと遅れていく時ある」

“意地悪だね”

玲於「ははっ、そうかも」

律「おーい！玲於ー！」

玲於「5分遅刻」

律「玲於もわざと遅れてきてるでしょ」

玲於「まーな」

律「Aちゃんもおはよう！今日は永久さんいないんだね」

“熱出しちゃって”

律「そうなんだ。よし、今日は俺らがずっと一緒にいるからね！」

玲於「帰り何時？」

“4時ぐらいかな”

律「一緒ぐらいだね！」

“助かります”

玲於「いいよ、気にしないで」

律「そうだよ！」

玲於「行こ」

2人とも優しいなぁ

玲於「A、早くおいで」

初めて名前で呼ばれたかも

律「どうしたの？ニヤニヤしてる」

“してないよ”

律「してたよ～」

何だろ、この感じ