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それから数日後に永杜の葬式が行われた。
光弥は出席することなく、葬式が行われている家の門の前に立っていた。
すると、家の中から永杜の親戚の女性が出て来た。
「あら？あなた中学生？もしかしてあの子の友達かしら？」
「…いいえ。違いますよ。ただの通りすがりです」
ニッコリと笑って言った光弥はそのままどこかへ行ってしまった。
そんな彼の後ろ姿を見ながら、「変な子…」と呟いた女性は家の中に戻って行った。
「すみません、この花を頂けますか？」
光弥は花屋で白い菊の花を買い、事故があった交差点へと歩く。
人や車が行き交う、いつもと何も変わらない風景。
"何も変わらない…人が一人死んでも…何一つ変わることはない"
歩くこと数分、交差点が見えてきた。
と、そこには男女が2人と子供が1人おり、どうやら黙祷しているようだった。
記憶力が良い光弥にはその子供が永杜が助けた子だとすぐに分かった。
光弥はスっと物陰に隠れ、その親子を眺める。
「ほんとに助けてくれた子には感謝してもしきれないわね」
「あぁ、本当に。あの子がいなかったら健太は死んでたからな。ちゃんと生きてお礼がしたかったよ」
「えぇ。ほら健太。ちゃんとお礼言いなさい」
「ありがとうお兄ちゃん」
親子は助けてくれた永杜へお礼を言うと、光弥がいる方へ歩いて来る。
親子の会話を聞いて、永杜の死に意味があったのだと、光弥は思い少しだけ気持ちが軽くなった。
だが、それは一瞬だった。
「でも本当に死んだのがこの子じゃなくて良かったわ」
「あぁそうだな。きっとあの子が身代わりになってくれたんだ。本当に有り難いよ」
「えぇ。この子にはまだまだ未来があるからね」
そんな話をしながら親子は光弥の横を通り過ぎて行った。
"んだよそれ……じゃあアイツが死んで良かったとでも言うのか？代わりに死んでくれてありがとうとでも言うのか？アイツには未来が無ぇとでも言うのか？ふざけんな…ふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんな！！てめぇらみてぇなクソ共のガキのせいでアイツが死んだんだぞ！？それなのに良かっただと？てめぇらが死ねば良かったんだ！てめぇらのガキが死ねば良かったんだ！！どうせクソ共のガキはクソにしかなんねぇんだから！！"
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ARy - 好き (5月3日 15時) (
レス) @page37 id: 20866609ad (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2021年12月25日 22時) (レス) @page38 id: 5b941b1f0d (このIDを非表示/違反報告)
あーりん - 私もこの作品にはまって一気読みしちゃいました！文を書くのがとても上手で読んでいてわくわくします！！更新頑張ってくださいd=(^o^)=b (2021年12月23日 18時) (レス) @page37 id: 86690bee99 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - コメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2021年12月14日 20時) (レス) @page31 id: 5b941b1f0d (このIDを非表示/違反報告)
紫霊 - 一気に読みました!!!とても素敵なお話ですね。これからも頑張ってください(*^^*)光弥くんがヴィラン側に堕ちるのかヒーロー側に留まる(?)のかこれからの展開が楽しみです！！！ (2021年12月11日 18時) (レス) @page30 id: 84d5eb71dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2021年9月9日 18時
