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想いのまにまに ページ49

貴女side

ミカ「…Aちゃん…?」





目を点にしたミカさんは丁であろう鬼に抱かれた私の遺体に近づく。





ミカ「…ここに…いたのですか…」




私の遺体のほほに手を添えたミカさん。






ミカ「…冷たい……嘘、ですよね…」






「…本当です。」







ミカ「…貴方は…鬼?Aちゃんの知り合い?」







鬼灯「…鬼灯と申します。生前、人間でAと同じ村の召使いでした。」






…やっぱり丁だ。






鬼灯か…いい名前。







そっか鬼になったのね…。






ミカ「っ!じゃあ貴方は!丁…ですか?」





鬼灯「…何故知ってるんですか?」




ミカ「…さあ、何故でしょうね…」



ミカさん…自分が鬼灯の母親だってこと、言わないんだ…。
ミカさんの首に掛けた、勾玉の首飾りが胸元で揺れる。
私がミカさんにこっそり首に掛けてあげた首飾り…。

鬼灯…に渡さないのかな…。

そう考えていると、ミカさんは険しい表情に戻る。




ミカ「…Aちゃん…なんでこんなところに…なんで冷たい……?」





鬼灯「…おそらく、殴られ過ぎて、亡くなったのでしょう……」

鬼灯が再度涙を流す。
ミカさんもそれにつられて泣いた。





ミカ「気づいてあげられなくて…ごめんなさい…Aちゃん……」

鬼灯が黙って私の遺体を抱きしめて、泣いた。

ミカさんは私の遺体を抱きしめた鬼灯を抱きしめる。





……私、その暖かさを感じる事は出来ないの?

大切な人が目の前に二人いるのに……

大切な人…いっぺんに沢山の顔が浮かぶ。

鬼灯…丁

ナギ

サヤ

フウガ

アオイ

ミカさん

お母さん

……

まだまだ浮かんでくる。


大切な人に






せめて








『ありがとう』を









伝えてから









死にたかったな…








泣いて泣いて泣いて…私を抱きしめる鬼灯とミカさん。









暖かみを感じることは出来ないけど






触れることは出来ないけど








私はそっと二人を抱きしめた。









すると神々しく私の魂は光り、









静かにそっと









立ち消えた。

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- 絵上手いですね! 書き方教えてほしいです、、、、。私、好きな人がいます。告るか悩んでて、、、。どうしたらいいですか? (2020年10月20日 11時) (レス) id: bcdcf4ec06 (このIDを非表示/違反報告)
- 謎の沈黙ターイム(バリトン)wwこれ、気に入りましたww (2020年10月20日 11時) (レス) id: bcdcf4ec06 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - もんじゃさん» コメントありがとうございます!え!本当ですか!?嬉しいです^^ありがとうございます! (2018年6月15日 19時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
もんじゃ(プロフ) - 絵めっちゃ上手ですね!! (2018年6月15日 17時) (レス) id: 84ebad2ff3 (このIDを非表示/違反報告)
メグル - 雛紗さん» 承知っすw (2018年6月13日 22時) (レス) id: 5915396e2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雛紗 | 作成日時:2018年4月9日 17時

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