手繰り寄せた記憶 ページ42
注意
ミカの台詞が殆ど
ーー
ミカ「私はこの村で生まれました。
私には幼馴染の男の子がいて、小さい頃、その男の子と将来結婚しようと約束し合いました。
約束通り、大人になった私達は結婚して、幸せに暮らしました。
カヨさんも同じ時期に結婚しました。
私は秋に男の子を生み、カヨさんは冬に女の子を生みました。
その女の子がAちゃんです。
私の息子は蝶を見て笑いました。
だから、“蝶”にちなんだ名前にしようと名前を考えてましたよ、ふふ。懐かしいです。
あとAちゃんを見ても笑ってましたよ。
息子はあまり笑わない子でしたけど、蝶とAちゃんを見れば、必ず笑ってましたよ。
赤ん坊だったから私の事も私の息子の事も覚えてないでしょうけど、Aちゃんと息子は仲良しだったんですよ。
あ、息子はAちゃんと…あとアオイちゃんとも遊びましたね…
すごく短い間でしたけどね。
そうやって幸せが続くと思っていました。
ある日、この村が別の村と米をめぐった争いになりました。
私の夫はその争いに行くように命令され、仕方なく争いに行きました。
…夫はその争いで亡くなりました。
同時に私は毒を持った虫に刺されました。
この村の村長は、「お前とお前の夫、お前の息子は呪われている。お前の息子を“丁”として他の村に召使いとして売る」、と私の息子を売ってしまいました。
私は
どんなに説得しても権力者らは私をここから出してくれず、売られた息子を返してくれませんでした。
私はせめて、15歳の頃作った、将来自分の子供にプレゼントしたかった勾玉の首飾りを息子の…丁を買いとった村に送って欲しい、と頼みました。
あとで、きちんと丁にそれを手渡したと聞きました。
それから約7年後、カヨさんとAちゃん、サヤちゃん、フウガくんが村を追放されたと聞きました。
Aちゃんが買われた村は、私の息子、丁が買われた村と同じ村だと聞きました。」
Aは目を見開く。
頭の中で物語が繋がったのだ。
貴女『じゃ、丁のお母さんは…ミカさんですか…?』
ミカ「!、もしかして丁を知ってるんですか!?息子は…今なにをしているんですか!?」
必死になって聞くミカ。
Aはゆっくり口を開く。
貴女『……大変言いにくいんですが…雨乞いの生贄として、亡くなりました。』
ずっと無表情だったミカの頰に一筋の涙が綺麗に流れた。
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茅 - 絵上手いですね! 書き方教えてほしいです、、、、。私、好きな人がいます。告るか悩んでて、、、。どうしたらいいですか? (2020年10月20日 11時) (レス) id: bcdcf4ec06 (このIDを非表示/違反報告)
茅 - 謎の沈黙ターイム(バリトン)wwこれ、気に入りましたww (2020年10月20日 11時) (レス) id: bcdcf4ec06 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - もんじゃさん» コメントありがとうございます!え!本当ですか!?嬉しいです^^ありがとうございます! (2018年6月15日 19時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
もんじゃ(プロフ) - 絵めっちゃ上手ですね!! (2018年6月15日 17時) (レス) id: 84ebad2ff3 (このIDを非表示/違反報告)
メグル - 雛紗さん» 承知っすw (2018年6月13日 22時) (レス) id: 5915396e2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛紗 | 作成日時:2018年4月9日 17時