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「A!はよ行くぞ!!」


彼に呼ばれる。
いつの間にか、数学は終わっていたみたいだ。
次は……なんだっけ?

『まって!次なんだっけ?』


「は?体育や!体育!忘れてんとちゃうぞ!?」


ああ。そう。


『うん。行こう。』


想はもう行ったのね。
元気ね。
みんな。

2時限目が体育だったらしいのだが、私は気分が乗らないので端っこの方に座り、彼を見ている。

騒がしい中、彼はしょぼくれている。
最近の競技は、野球だったのに今日はグラウンドが使えないから、バスケになったと、愚痴を零していた。


「Aちゃんどうしたん。元気ないね。」
鬱先生だ。


『そうかな?気分が乗らないだけよ。』


「そんなAちゃんにいいお知らせがあるんよ。」


『あら。鬱くんが?珍しいこともあるのね』
彼のせいで、煽りが上手くなったみたい。


「そんなことあらへんよ?ほら。」
鬱くんが指を指す。


指した方向を鬱くんから視線を外して見る
彼が、こちらに、手を降って来ている。

「ほらな?いいお知らせやろ?あとな……」


「大!!!!!!先!!!!!!生!!!!!!」


「なんや?シャオちゃん。」
至って冷静、さっきまではあんなにニコニコというか、なにか企んでるような笑みを浮かべていたのに。


「お前!!!!!!Aに近づきすぎや!!!!!!」
大声で彼が叫ぶ。


「そんなことあらへんよ?シャオちゃん、ちゃぁんと距離とってるで〜。」
そう言いながら、バスケをしているコネシマの所へ行ってしまった。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:どんこ | 作成日時:2020年12月4日 15時

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