5 ページ5
「A!はよ行くぞ!!」
彼に呼ばれる。
いつの間にか、数学は終わっていたみたいだ。
次は……なんだっけ?
『まって!次なんだっけ?』
「は?体育や!体育!忘れてんとちゃうぞ!?」
ああ。そう。
『うん。行こう。』
想はもう行ったのね。
元気ね。
みんな。
2時限目が体育だったらしいのだが、私は気分が乗らないので端っこの方に座り、彼を見ている。
騒がしい中、彼はしょぼくれている。
最近の競技は、野球だったのに今日はグラウンドが使えないから、バスケになったと、愚痴を零していた。
「Aちゃんどうしたん。元気ないね。」
鬱先生だ。
『そうかな?気分が乗らないだけよ。』
「そんなAちゃんにいいお知らせがあるんよ。」
『あら。鬱くんが?珍しいこともあるのね』
彼のせいで、煽りが上手くなったみたい。
「そんなことあらへんよ?ほら。」
鬱くんが指を指す。
指した方向を鬱くんから視線を外して見る
彼が、こちらに、手を降って来ている。
「ほらな?いいお知らせやろ?あとな……」
「大!!!!!!先!!!!!!生!!!!!!」
「なんや?シャオちゃん。」
至って冷静、さっきまではあんなにニコニコというか、なにか企んでるような笑みを浮かべていたのに。
「お前!!!!!!Aに近づきすぎや!!!!!!」
大声で彼が叫ぶ。
「そんなことあらへんよ?シャオちゃん、ちゃぁんと距離とってるで〜。」
そう言いながら、バスケをしているコネシマの所へ行ってしまった。
8人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:どんこ | 作成日時:2020年12月4日 15時