Misunderstanding (ページ25)

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『美甘さんあとよろしくね～』

ご機嫌に手を振って出ていくのは

さっきまで会議だったと言う上司。

定時30分前に雑用を任されてしまった

まぁ、急いでやれば定時ちょっと過ぎたぐらいに帰れるな

なんてポジティブに考える

＿＿＿＿＿＿＿＿

＿＿＿＿

｢ただい.......｣

ドアを開けて入ろうとすると

見慣れない革靴

先帰ってたんか

なんて思いながら

靴を脱ぎ揃える

リビングへ向かうと
美味しそうな匂いが漂う

小｢おかえり｣

キッチンから顔を出す

もう完全に自分の家かのように
過ごしてるじゃないか

環境適応能力どうなってんだ

返事をする訳もなく部屋着に着替えるため

寝室へ急ぐ

スーツなんて会社以外で着たくないよ

着ていたスーツをハンガーにかけて

適当に部屋着を着る

小｢.......A、聞きたいことあるんやけど｣

寝室の入口からそんな事を言う

びっくりした

いつから、いたんだ

特に返事もしてないのに
勝手に入ってきては

私との距離を詰めた

小｢Aさ、しげと付き合ってんの....？｣

悲しそうに眉毛を下げて

手をキュッと握ってくる

しげもそうだけど

こいつもまた変なことを言い出すな

2人して私の事をいびってるのか

そう考えるとイラッとする

｢.......やめて。｣

握られた手を解いて
冷たくあしらう

ほんとむかつく
人に面白半分でやってんのか知らないけど

4年ぶりにあってまだ学生ノリかよ

小｢ほんまなん？｣

｢小瀧には関係ないでしょ
しげと何かあろうとなかろうと。｣