お兄ちゃんの代わり。2

15 ページ15

私「ち、ちょっと待って！！」



段々と迫ってくる千賀さんを両手で近づけないように阻止した。




千「え、なんでよ〜」




ますます疑われて体が固まる。




私「あ、っと…と、ットイレ！！！」




咄嗟に出た言葉で、逃げようとするが…





千「そんなの後でもいいじゃん！」





私が座っている椅子と椅子の間に手をおかれて挟まれて、身動きが取れなくなった。





千「千賀健永、いきます！」






お、おわった……！







今言えることならば、







クソ兄貴、私の出番はもう終わりだよ…









ぎゅっと目をつぶって、覚悟を決めた。






,









,








,









玉「だぁぁぁぁぁぁっ！！！！！」







玉森さんが突然大きな声を上げて、びっくりして目を開けた。








玉森さんは座席から立ち上がり、私の目の前にいた千賀さんに体当たり。







体当たりをされた千賀さんは、思いっきりたおれて玉森さんも千賀さんと一緒に倒れた。







千「いってぇ！！なんだよ急に！！」







玉「違うんだよ！起きたら宮田が目の前にいたからびっくりしたんだよ！！」






そんな言い争いなんかは耳に入らず、ただ安心とまだドキドキしてる心臓を抑えようと必死に胸を抑える。








玉「ねぇ、ちょっと蒼真！鼻と位置変わって！！」




倒れ込んでいる玉森さんから、そう告げられた。





私「あ、あぁうん！分かったよ！」








あ、危なかった…

16→←14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す