家族ごっこ (ページ9)

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VI ページ9

翔side

おばあ「和くんがそんなこと言ったのね･･･」

翔「はい。説得してるんですけど、いやってしか言わなくなって･･･」

引き取ってやりたい気持ちと俺には育てられないって気持ちが半々。

和の気持ちも汲み取ってあげたいが、仕事もあるから･･･

相談してみるか。

～電話～

？「はい、松本です」

翔「俺だ」

潤「あ！先輩！どーしたんすか？」

翔「相談したいことあるんだが、今大丈夫か？」

潤「あ、全然大丈夫っすよ！」

翔「あのさ、智也の子供をおれが預かることになるかもしれないんだ。
その子は和也って名前なんだけど、人見知りで最近やっと口をきいてくれるようになったんだよ。」

潤「ん？何悩んでんですか？」

翔「いや、俺に出来んのかなって･･･」

潤「でも、和くんは先輩がいいっていってるんですよね？なら、もう決定でいんじゃないんすか？」

翔「そんな簡単に･･･」

潤「俺は真剣ですよ！先輩、自分では子供嫌いって思ってるかもしれないですけど、俺たちみたいな後輩の面倒見はいいし、子供と接してる時の先輩ずっと笑顔ですよ？」

翔「それとこれとは話が･･･」

潤「いいじゃないっすか！俺も手伝いますし、社長も分かってくれますよ！」

翔「そうだなぁ、」

潤「それに、和くん可哀想じゃないですか、いっきに両親亡くして、先輩からも突き放されて･･･そんなの、俺嫌ですよ！」

翔「そうだよな･･･潤に相談して良かったよ。話してくるわ。ありがとな、」

潤「いえいえ、俺も良かったです！先輩に頼られてなんか嬉しいです笑」

翔「気持ちわりーな！笑今度飯行こうな。」

潤「はい！先輩の奢りで！！！」

翔「わかったよ、じゃぁ、またな。」

潤「はい！」

ﾌﾟﾂ

なんか、気持ちがスッキリした。

あそこまで真っ直ぐに言われると、何を悩んでたのかわかんなくなってくるわ。

俺の選択が和にとって一番良いものかは分からないけど、俺は決めた

腹括らないとな！

翔「あの俺、おばさんとおじさんに大事な話があって･･･」

おばあ「ん？なに？」

おじい「なんだ？？」

翔「おれが和を引き取ってもいいですか？まだ未熟者だし、子どもを育てるのがどれだけ大変なのかを知りません。だけど、いっきに両親亡くした悲しみとか寂しさを埋めてやれるのは、今は俺なのかなって･･･」

そんな簡単な事じゃないのも分かってる。