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65.茨姫の行先 ページ20

「…そんなことも、あったなぁ」


静かとは程遠い森の中を必死に駆け抜けながら、かつての記憶に思いを馳せる

みんなで馬鹿みたいに騒いで、飲んだくれて…
銀時と高杉くんの飲み比べを見たり、みんなで星空見上げたり…





「またそんな日がくるなんて思ってなかったよ…」




まるで走馬灯のように駆け巡るそれは、とどまることを知らない

初めて会った時のみんなの顔、戦争の時の真剣な顔、酒を飲んでる時の顔、楽しそうな笑顔、


…銀時の、笑顔




天「いたぞ!!こりゃ上物、茨姫だ!!」





思い出も束の間、後ろにはかなりの数の天人。
…見つかってしまったか





天「待て!向こうの白夜叉達は撤退し始めてるぞ!」


天「コイツより奴らの方が先程の大砲で深手を負っているはずだ!…追え!畳み掛けろ!」




私の方は眼中にもなく、既に怪我をおった銀時達を追いかけようとする天人共
このままだと銀時達が危ない。アジトには負傷兵だって沢山…!!




「やーい!女ひとりも殺せない鬼さんこーちら、手の鳴る方へ!」


天「…!貴様…!!」





だいぶ適当な挑発だったが、乗ってくれたようだ

天人を彼らから避けるにはこうするしかない
…たとえ、もう二度と会えなくても





ーーー

土「姉貴!!」

ーーー





お前はまた、繰り返すのか


心の中のもう1人の私が問いかけてくる


…仕方ないじゃん


だって、こうしなきゃみんなが、







「…ああ」









仕方ないじゃないか









天「……追え!!茨姫の首を取れ!!」


「取れるもんなら、取ってみやがれ…!!」







先の見えない暗い森を、天人を切り裂きながら私は駆け続けた。
足を撃たれようと、背中を斬られようとも、止まることなく駆け続けた
そうして、私はかつて住んでいたあの長屋に戻ろうとしていた






元の、全てを失ったあの時に戻るために




だって、実の弟にあんな事をした茨姫()の行先が、こんな幸せな場所であっていいはずがなかったのだから。

66.見覚えのある名→←64.飲み会



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設定タグ:土方十四郎 , 坂田銀時 , 銀魂   
作品ジャンル:アニメ
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えんさん(プロフ) - ミカさん» ミカさんまたまたコメントありがとうございます!!そう言っていただけると本当に嬉しい限りです!!^^ はい!!頑張りますね!! (2019年10月19日 2時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 続編ありがとうございます!最初から読ませてもらっていますが、もう、めっちゃ好きですw更新無理せず頑張ってください!! (2019年10月17日 17時) (レス) id: ee1104400e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えんさん | 作成日時:2019年10月15日 23時

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