57.夕顔 ページ12
銀「あ!!そうだよ、俺もまだ名前聞いてねェ!」
桂「何だと、銀時。お前は既に一夜を共にしているのではなかったのか!?」
「おいそこ、言い方気をつけなさい」
言われてみれば、銀時にすら名前を言っていなかったな、と考える
…私の名前、ねぇ
「はぁ。確かに君の言う通りだよ」
人に聞く前に自分から名乗る。
常識かもしれないが出来なかった理由ならある
私が、あの苗字を名乗っていいのだろうか。
あの子を傷つけたのに
……否
「自己紹介しなくちゃだね。私の名前は夕顔A。Aって呼んでね」
高「夕顔?聞いた事のねェ苗字だな」
「…さあ、私は名乗ったんだから次は君の番だよ」
高「…高杉だ。高杉晋助」
高杉晋助、か
だから低杉ねぇ…別にそこまで低いわけじゃないけれど
「よろしく、高杉くん」
高杉くんとも握手を交わし、改めてみんなに挨拶をした
外は既に暗くなっていて、燦然と輝く星屑がきらりと地球へ落ちている
その姿を見たくて私は1人外に出た
「…」
また、あの時と同じ身勝手なお願いを捧げる
叶えてくれるかどうかは分からなくても私に出来ることはこれくらいしか無かった
どうか、無事に江戸に着けていますように
「…あ、夕顔」
横にある白い花に目を向けると、萎みかけていた夕顔が顔を覗かせていた
こんな丁度いいタイミングで咲くなんて、お前は空気の読めるやつなんだな、なんて話しかけながら私はため息をつく
きっと、十四郎は怒ってる
近藤さんは心配している
総悟は悲しんでいるだろう
ミツバさんだって、残念がっているに違いない
「…さて、戻るかな」
でも、もう戻れない
私は、十四郎達に「ごめんなさい」と謝りながら銀時達の元へと戻るのだった
ーーーーーー
【夕顔】
花言葉:許されざる罪
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えんさん(プロフ) - ミカさん» ミカさんまたまたコメントありがとうございます!!そう言っていただけると本当に嬉しい限りです!!^^ はい!!頑張りますね!! (2019年10月19日 2時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 続編ありがとうございます!最初から読ませてもらっていますが、もう、めっちゃ好きですw更新無理せず頑張ってください!! (2019年10月17日 17時) (レス) id: ee1104400e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えんさん | 作成日時:2019年10月15日 23時