真冬の桜Ⅴ (ページ18)

今日:1 hit、昨日:29 hit、合計:185,662 hit

○ ページ18

．

『ふぅー、ふぅーー、真似して？』

佐｢はぁっ、、ひっ、ひっ、、できなっい、｣

『できるできる、焦らないで。ゆっくりやってごらん？』

いくら先生が声をかけても
できないと苦しそうな息の中で言うばっかり

｢先生、俺に代わって！｣

『うん』

佐久間を支えていた場所を代わってもらって

次は俺が声をかける

｢佐久間ならできるよ？一緒にやろ？｣

佐久間のシャツ越しからでも
汗をかいてるのがわかる

｢ふぅー、ふぅー、｣

佐｢ふぅっ、はぁはぁ、、っか、ひ、｣

｢うん、俺ここにいるからね？一緒に頑張ろ？｣

繰り返し一緒に呼吸をしてくと
不思議と落ち着きを取り戻し始める

まだ完全に元には戻ってないけど
最初に比べるとマシなレベルにまで戻ってた

佐｢はぁ、、、はぁ、、、｣

『うん、数値も戻ってきた』

｢よかった、、って、おっと、、！｣

俺にもたれてたのに急に後ろに倒れかけるんだもん

『疲れちゃったね、笑』

｢もう平気かな、？｣

『少しだけまだ呼吸早いから、もう少し様子見かな』

いつもはふわふわの可愛らしい前髪も
汗でぺったりとおでこにくっついてる

それをタオルで拭ってたら

照｢佐久間！！！｣

メンバーが慌てた様子で入ってきた

｢しー！！！今寝たから！｣

それを言うと素っ頓狂な顔すんの

｢薬飲んだんだけど気持ち悪いの治んなかったみたいで、それが苦しくて嫌だって過呼吸起こしたんだよ｣

そこまで一息で言うと
康二が目を背ける

｢何とか治まったけど、そのまま意識飛ばしたって感じ｣

『正直、あんまり良くないんだよ、。
このまま日本に戻ったら入院、かな』

それが意味することは、この様子の佐久間見てたら
わかるよな、、。

みんなの顔から考えてることが伝わってくる
可哀想、心配、辛そう、、そして死

｢あー、、もう。そんな顔してたら佐久間起きた時どうすんの！笑｣

．

．

心配も優しさだってことはもちろん分かってる。
でも

．

．

｢佐久間のためにも、笑ってやって？｣