真冬の桜Ⅴ (ページ17)

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○ ページ17

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薬を飲んでも一向に佐久間が落ち着く様子はない

俺と阿部ちゃんの心配もだんだんと大きくなって来てるけど、

1番焦ってるのは佐久間本人だった

苦しい、それがずっと続いてるんだもんな

佐｢はぁ、はぁ、、はぁ、っん、、｣

｢先生、薬まだ効かないの？｣

『もう効いてもおかしくは無いんだけどね』

佐久間の指につけられてる
酸素濃度を測る機械もなかなかの数字を表してる

佐｢はぁ、はぁ、、、しぃ、、ぃやっ、、｣

｢そうだよなー
佐久間、苦しいの嫌だよな｣

阿部ちゃんは見てるのが辛いのか
佐久間の手元の数値ばっかりを見つめ続けてた

佐｢はぁっ、、ぃや、、いやっ、ひっ、｣

『佐久間くん、大丈夫だよ。
ゆっくり呼吸だよ？』

ぐったりとベッドに寝転んでたかと思えば
急に身体を強ばらせて、
肩で息をし始めた

『私のバックから袋出してくれる？』

｢はい、！｣

『それ中全部出しちゃっていいから』

｢わかりました｣

紙袋の中身を出して
それを先生に手渡す

『佐久間くん～落ち着こうか、大丈夫だからね。
苦しいの嫌だったよね、ごめんごめん』

佐｢ひっ、ひっ、、はぁ、っ、、｣

阿｢俺、他のみんなにも伝えてくる｣

｢っお願い、阿部ちゃん｣

明日帰れっかな、、、