真冬の桜Ⅴ (ページ16)

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○ ページ16

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おじちゃん先生と阿部ちゃんに支えられながら
佐久間は何とか立ってベッドに寝転ぶ

その足取りはフラフラで
案外やばいのかも。そう思った

佐｢ふぅ、、、ふぅ、、、、｣

『そうそう、ふぅーってゆっくり呼吸してみて。そしたら気持ち悪い感じ治まるかもしれないから』

俺は車椅子を少し遠くにやって
佐久間の元に戻る

佐｢ふぅ、、、、っ、、ぃや、、｣

『ん～嫌な感じするよね、、ちょっとごめんね』

先生は聴診器を佐久間の服の下から入れて
難しそうな顔をして聴いてるし

｢阿部ちゃん｣

阿｢なに？｣

｢大丈夫なのかな｣

阿｢、、、わかんないよ｣

阿部ちゃんをより悲しくさせるようなこと聞いたりしてさ、俺馬鹿だよね

『脈がちょっと不安定だね、、佐久間くんお薬飲める？』

横向きになってる佐久間の顔を覗き込むようにして
先生は聞く

佐久間もその言葉にうんうんと弱々しく頷いた

『2人もちょっと手伝ってくれる？』

｢はい！｣

阿｢はい｣

阿部ちゃんが常温の水を用意してる間に
俺は佐久間を抱き起こす

佐｢っ、、はぁっ、、ん、はぁはぁ、、｣

｢無理すっから｣

佐｢はぁ、、、はぁ、、、｣

返して欲しい、いつものおちゃらけた返事は来ず

変わりに苦しそうな息遣いだけが
俺の耳元に聞こえてきた