・ ページ35
■ WZ side
WZ「 この歌詞で歌ってもらえたりする？ 」
『 え？…ここで！？ 』
WZ「 うん。メロディーに乗ったのも知りたい。」
『 現役歌手の前で歌うのは地獄では！？ 』
聞いた事も無い大きな声で、ただでさえ大きな目を丸くさせて、驚いた様な焦った様な表情を見せる彼女。
やっぱり、色んな顔をする事が出来るんだな。
初めて会った時にはこんな顔をするなんて、ましてや、こんなにも人懐っこい性格をしているなんて微塵も思わなかった。
WZ「 軽く歌ってくれたら良いから。」
『 ……お、音痴でも笑わないで下さいね？ 』
そう言って一呼吸置いて歌い出したAの声は、可愛らしいのに透き通る様な声で曲に合っていた。
何処が音痴なんだよ、音階も完璧じゃねぇか。
翻訳してくれた歌詞もメロディーに合っていて、違和感なく聴くことが出来るから、難癖の付けようも無い。
HS「 わぁ〜〜！Aさん良かったよ！ 」
SC「 凄く綺麗な声じゃないですか！ 」
ﾏﾈ「 Aさんはそんな才能もあったんですね。」
『 え、え、そそそそんなお世辞なんて…… 』
Aはそんな調子だが、謙遜もいいとこだ。
見るからに有り得ないみたいに思ってそうだけど、こんな場面でお世辞で褒め散らかす程、俺たちは出来た人間じゃない。
俺が本気で良いと思ったんだ。
歌手と比較すると完璧では無いものの、彼女の声を、音を、綺麗だと思ったし翻訳した歌詞も素敵だと思った。
もしかしたら、Aの人の良さが出てるのかもな。
WZ「 謙遜すんな。本当に良かったよ。」
『 〜〜ッ、あ、ありがとうございます…… 』
彼女は照れると、俯いて指を触る癖があるらしい。
また、Aは俯いて少し目を泳がせながら指を弄り出したのを見て、自分の頬が緩むのを感じた。
そこからは、打ち合わせとも呼べない様なAが翻訳してくれた曲の話で盛り上がり、全員が彼女の翻訳を了承した事で、次回のコンセプトの話をしたり簡単な流れを話して終了した。
Aがあの日、“これから”と言った意味を理解した。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 604人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のあ(プロフ) - エルさん» わぁ〜〜！ありがとうございます！照れ屋な彼が格好良く覚醒するのを楽しみにして頂けたらと思います。もっと楽しんで頂ける様に頑張ります！ (2021年11月28日 22時) (
レス) id: 625f9eab89 (このIDを非表示/違反報告)
エル(プロフ) - はじめまして。ウジくんのお話、楽しく読ませていただいてます！照れ屋な彼のこれからが凄く気になります。更新楽しみに待ってますね^_^ (2021年11月27日 20時) (レス) @page31 id: 2a8565ccfe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のあ | 作成日時：2021年11月23日 7時
