・ ページ14
.
レストラン内に案内されて、個室の席に着く。
オシャレで落ち着いた店内なのに、個室だからリラックスして食事が出来そうだし、私でも緊張せずに済みそうだ。
メニューに目を通すと、名前だけでもどれも美味しそうで、値段が書いていないのが怖いけれど、食欲がそそられる。
『 凄いです！どれも美味しそうなのばかり！ 』
WZ「 …Aさんってそんな顔もするんですね。」
『 えっ、あ、すみません…子供っぽいですよね。』
このレストランには似合わない女で申し訳ないな。
子供みたいにハシャいで引かれたかな？
周りの人達に変な女連れてると思われたら恥ずかしいだろうし、大人なんだからしっかりしないと……
WZ「 そんな顔もするんだなって思っただけですよ。昨日は、消えてしまいそうな儚い表情がとても印象的だったので。」
『 そ、そんな風に思われていたんですね…… 』
WZ「 だから、今日は楽しんでくださいね。」
“消えてしまいそうな儚い表情”…心当たりがある。
まともに話した事も無いような人にまで、私の心情が丸分かりだなんて、それこそ申し訳ない。
ウジさんにバレていると言う事はきっと職場の人や関わりのある人には気付かれている可能性がある。
きっと、私の事を気遣ってくれてるんだろうな。
『 今日は誘って頂きありがとうございます。私に遠慮せずに食べたいものを食べてくださいね！ 』
WZ「 はい、食事楽しみましょうね。」
優しく微笑んでくれるウジさんの顔は酷く童顔だ。
黒いマスクの下はこんな顔をしていたのかと、今になってやっと気付いた。薄暗い照明でもしっかりと分かる。
真っ白い肌、可愛い以外に形容出来ない笑顔、キリッとメニューを見つめる表情は何故か格好良い。韓国男子と言うべきなのか、きっと彼はイケメンの部類に入るのだろう。
こんな素敵な人と食事してるなんて嘘みたいだな…
『 ローストビーフ美味しそう…あ、これも… 』
WZ「 クスッ、好きなもの頼んで下さいね。」
罪悪感が残りつつも、折角ウジさんに誘って貰えた食事会なんだから、少しでも楽しんで帰ろう。
お礼だと言われたけれど、私にとっては息抜きや気分転換になる良い機会をくれたのだから、彼にも楽しんで貰わないと。
少しくらい散財しても問題はないよね？
なんて言い聞かせて、私はまたメニューに目線を落とした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 604人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のあ(プロフ) - エルさん» わぁ〜〜！ありがとうございます！照れ屋な彼が格好良く覚醒するのを楽しみにして頂けたらと思います。もっと楽しんで頂ける様に頑張ります！ (2021年11月28日 22時) (
レス) id: 625f9eab89 (このIDを非表示/違反報告)
エル(プロフ) - はじめまして。ウジくんのお話、楽しく読ませていただいてます！照れ屋な彼のこれからが凄く気になります。更新楽しみに待ってますね^_^ (2021年11月27日 20時) (レス) @page31 id: 2a8565ccfe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のあ | 作成日時：2021年11月23日 7時
