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リビングでお湯を沸かして
飲み物を入れようとしてると



ガチャ…

お風呂上がりの拾った子が戻ってきた



『…』

髪の毛はまだ濡れてる

望「髪乾かすからこっちおいで」


手招きすると

プイッとそっぽを向く

なんやコイツ
なかなか懐かへんな

俺は一応命の恩人みたいなもんなんやけど…


腕を掴んで引き寄せると

ビクッと肩を震わせた気がしたけど
気にせず俺の足の間に座らせ

ドライヤーで髪の毛を乾かす


地毛なのか全く傷んでない髪で

体は細く華奢な感じやった



望「よし、乾いた」


望「喉乾いてへん?」

『…』

望「水…はい」


『…』

ドライヤーが終わったとなれば俺からすぐ離れて
部屋の端っこに逃げた


望「名前…わからんから、教えてくれへん?」



『…』

望「なぁ」


『…A…』


小さくか細い声で
確かにAって言ったのが聞こえた




あまり構うと
もっと警戒されるだろうから

水だけ置いて

そっとその場から離れて観察する



すると

そっと水に手を伸ばして

コクコクと水を飲んだ



俺が貸した服は大きくて

ワンピースのようになっていた



時刻は夜9時

なんでマンションの前にいたんやろ…

望「なぁ、腹減ってへん?…なんでマンションの前にいたん?」



『…』


望「まぁ、ええわ…今日は外も雨やしとりあえず泊まってええから…俺は風呂入るけど…ベッドもあるし寝ててええよ」



そう声をかけて
玄関の鍵を閉めて


俺はシャワーを浴びた



リビングに戻ると
Aは相変わらず
部屋の隅っこにいて


ちっちゃく丸くなってコロンと横になっていた


Aの方に近づくと
閉じていた目がパッと開いて

俺の方を見た

俺に気付くと
座り直して俺に背を向けて壁を友だちにしてしまっていた



なんやろ

人間慣れしてへんのか
それとも俺がそんなにヤバいやつに見えてるのか

なかなか警戒が解けない


望「そんなとこおらんと、こっちのベッドで寝てええんやで?」


『(フリフリ)』

首を横に振るA


望「眠いんやろ?なんなら一緒に寝よか?」


『(フリフリ)』



望「…はぁ…めんどくせ」


俺が拾ったんやから優しく接してやろうと思ったけど

流石に気を使うのに疲れた


本音を漏らして


そいつを放置して

寝室へ行き
眠った

3→←1



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みい(プロフ) - 更新ありがとうございます。これからどうなるのか気になります。頑張ってください (2020年3月8日 23時) (レス) id: 055b967b0d (このIDを非表示/違反報告)
runaruna1996051(プロフ) - ABさんの作品大好きなのですが、中でもこちらの作品がとっても好きです!!!♪更新楽しみにしてます♪ (2020年3月7日 22時) (レス) id: 493fdf05b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:AB | 作成日時:2019年11月10日 13時

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