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家に戻ってすぐにシャワーを浴びる
のんちゃんに触れられた箇所を何度も洗った
涙が止まらなかったけど
必死に声を押し殺して泣いた
母「A。ご飯は?」
『……いらない』
夏休みやし
数日引きこもった
のんちゃんは会いにきたけど
会いたくないと親に伝えて
会わないようにした
神山くんとは音信不通
あの日から全然連絡を取ってない
母「いつまでそうやってるつもりなん?せっかくの夏休みなのに」
『…』
母「もう3日もご飯食べてへんやん…」
ガチャ…
母「…ご飯食べよ」
『…うん』
…
3日間何も食べてないから
かなり体重が落ちた
久しぶりに外に出た
外は眩しくて
クラクラするほど暑かった
コンビニに行こうと歩いていれば
『あ…』
神「あ」
一番会いたくて会いたくなかった人
嫌な思い出が蘇るから目を伏せて逃げるようにコンビニに入った
飲み物とアイスを見ていれば
神「おい…A」
『…ごめんなさい』
それだけ言って逃げようとすると
腕を掴まれる
神「何も食べてへんの?…かなり痩せたやろ」
心配した顔で見つめてくる
涙が出そうになったけど堪えて
『不快な思いさせてごめん…神山くんは、何も関係ないのに…巻き込んでごめん』
神「待てって……今から俺の家にこうへん?…ゆっくり話そ」
…
神山くんの家に来た
私を招き入れると
買ったものをそのままに私を抱き寄せた
神「助けられへんかった…」
『…自分を責めてるの?』
神「…せや…辛かったやろ?」
『うん…私は神山くんじゃないと…』
神「…」
『ごめん、今の聞かなかったことにして』
神「なんでやねん…俺のことが好きなんやろ?」
『うん』
神「ならそれでええやん」
『でも神山くんは…そうやないやろ』
神「…何を根拠にそう言えるん?」
『だって……でも、』
神「小瀧にやられてるお前の声を聞いて…正直何もできひんのが悔しかった……いつの間にかお前は俺の中で…大切な存在になってるんや」
神「一度しか言わんから…よく聞いとけよ
お前のことが好きや…俺だけのものになってほしい」
『っ』
神「…泣くなや…ほんま泣き虫やな」
『ごめんっ、でも、嬉しくて泣』
チュッと
優しいキスをして
すごく胸がほっこりした
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komari(プロフ) - 楽しく読ませて頂きました!完結おめでとうございます。そろそろ、また久々に神ちゃん受けのBLも読みたいです。元々ABさんの書かれる神ちゃん受けのお話が大好きでずっと読ませていただいているので是非お願いします! (2019年10月28日 23時) (レス) id: 762f7c8dfc (このIDを非表示/違反報告)
@こたしげ - 完結おめでとうございます..で合ってるのかな..?^^: (2019年10月28日 18時) (レス) id: 2007f6b600 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ - か、か、か神ちゃんのツンデレ最高ですっ!私も身長が低いので、凄く共感できました。のんちゃんの気持ちも考えると、複雑ですねぇ…。これからもこの素敵な作品を宜しくお願いします!更新頑張ってください! (2019年10月19日 1時) (レス) id: 066493aa0c (このIDを非表示/違反報告)
あおてん - 夢のようなお話を、ありがとうございます。 (2019年10月18日 21時) (レス) id: e912941f5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AB | 作成日時:2019年10月15日 7時