宿儺でも敵わないただの奇人

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いよいよ明日にはこの家を一旦離れて高専に行く



Aは珍しく正門から入り警報もすぐに自分で止めに行った




真っ直ぐ当主がいる部屋に行き自分の親、扇と直毘人との話を真依と盗み聞きしていた





扇「人殺しが何の用だ」





『こっわ〜。あんまりイライラしない方がいいよ？』





毘「わざわざ俺たちに会いに来るとは相応のことがあるのだろう？」





『あるさ。真希がここの当主になると宣言したんやってね？あんな小さな子が成長したもんや』




突然自分の名があげられ緊張が走る





扇「あんな呪力も持たない出来損ないが当主になるのであれば私が当主になる方が良い。アイツらさえ生まれなければ」





『よくそんなこと言えるな笑。笑ってまうわ



お前はあの子らの努力を見たことあるんか？自分の実力も知らんと当主になれんかったんを子供のせいにして何が楽しい。お前のその考えがずっと頭にあるからお前は当主になれん。一生な』





扇「貴様に何がわかるｯ」





『分からんよ、この家がどんな思いでここまで来たとかは。でも色んな人を見てきた。実力をつけた人が見て貰えずに挫折したのも見た



"少ない呪力を持った子と呪力を持たない子"




この言葉があの2人を縛りつける。それは仕方ないことや、事実やし。でもあの子らは努力してきた。1人で戦えるくらいにまで成長してこれからもっと成長しようとしてる




お前はその努力を一瞬でも見ようとしたんか？



他の呪術師が呪力を持たん子を除け者に扱うのは分かるわ、これからそうされることも増えるやろう、だったら親がちょっとでも見てあげやんでどうなる？』




扇「…ｯ」





毘「それだけか」




『まぁそんなとこやな。あ、でもあと1つあるわ。真希と真依にあんまりにも酷いことしたら直毘人ちゃんでも許さんで』





そう言うと彼女は出ていった





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