宿儺でも敵わないただの奇人

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岐阜へ着くとAは山奥へ歩いていく




み「どこへ行くんだ？」




『ちょっとね。好きなところに行っていいよ』




彼女はそう言ってくれたが2匹は離れようとせず一緒に山奥へと入っていく




20分ほど歩き岐阜の景色が見渡せる所へきた




彼女は腰を下ろし穴を少しだけ掘り木箱を取りだした



大福とみたらしは箱から出てくる微かな気配に表情が強ばる




大「なんで指をこんな所に入れてる」




『お墓に何も入ってないのは可哀想でしょ？宿儺は封印されて体も全部跡形なく消された。自分が持ってた数少ない物も骨も全部



呪いの王とか言われてるけど宿儺も人間だった



生きてるものにはお墓が存在するのに宿儺にはないなんて可哀想やもん。だから自分で指を見つけて呪力が漏れないように何重にも封印かけた




これは私以外は開けられないようになってる。もちろん宿儺も』




2匹とも優れた呪霊だが箱を取り出すまで全く指の気配に気づかなかったため封印の力はとても強力でAの実力も十分に分かる




『やっちゃダメとはわかってるんやけどね』




悲しそうに笑う彼女を見て2匹は近寄り体を預けた



Aは優しく撫でれてくれる



自分たちよりも長く生き、強く、たくましいのだがすごく優しい彼女のことが2匹は大好きなのだ




『時が来たらこの箱を開けて指を渡そう』




彼女は箱の中に入っていた腕飾りを取り出しポケットに入れた




彼らは山を後にする




あの場所に指があるのかと思うくらい気配は全く感じられなかった






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