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30話 ページ32

山南さんの腕には痛々しいものがあった。

刀で斬られたであろう、その傷跡は
誰もが怯えるほど恐ろしいものだった。

応急処置はしてあるみたいで、
切り口は糸で塞がれていた。

貴方『痛いと思いますが、少し我慢していてください。』

糸で塞がれていたものの、
最初から縫い直さないといけないと思い、
塞がれていた糸を切っていく。

全部取れたら、私の作った塗り薬をベラを使って傷口にそっと塗る。

そして、丁寧に縫っていく。

縫い終わったら、布で腕を巻き付けていく。

貴方『山南総長、終わりました。』

なんとか終わり、ほっとする。

山南「あぁ、ありがとう。君は手先が器用なんだね」

山南さんは私に笑いかけた。

だか、すぐに笑みは消えて暗い表情になる。

山南「これで治るわけではないのでしょう」

まぁ、確かにそうだけど...

貴方『すぐには治りませんが、しっかりと休養をとれば治ります。』

山南「休養をとっている暇はなんて、、」

山南さんはポツリと呟いた。

私は黙って聞いているしかなかった。




何か解決策があればいいんだけど...

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作者名:優南 | 作成日時:2019年9月21日 17時

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