. (追記:番外編のご案内) ページ7
.
「それで、見せたかったのはこれだよ。」
バンさんが、慎重に持っていた箱の蓋を開けた。
息を呑むほど美しいとは、まさにこの事だろう。
高級感溢れる黒のビロード生地に並べられた数個の宝石は、指輪に嵌めるとしたら十分なくらいの大きさで、星の中でも一層輝きの強い一等星ばかりを箱の中に閉じ込めた眩い星空のようだった。
「凄く綺麗です。すみません…あまり上手く言葉に表せないですが、本当に、綺麗で。貴重な物を見せていただきありがとうございます。」
せっかく彼が見せてくれたというのに、在り来りな言葉でしか伝えられない自分の語彙力のなさが悔やまれる。
「ははっ、宝石の感想なんてそんなもんだよ。この涙を流したのは、"リノ" と名付けたんだ子なんだけどね。リノには少々辛い思いをさせてしまって。」
＿＿＿職人の手元を離れた時が、
師匠から言われたその教えに習って、ある程度の躾が済んだ頃、師匠も贔屓にしていた小さな骨董品店に、僕の初めての
そう焦らず彼をもっと大事に育てていれば、というのは後の祭りで、預けて一週間が経った頃、骨董品店の店主から来てほしい、とだけ連絡があった。
その時の僕は、
しかし、到着してその自信は一瞬にして消え失せることとなる。
思いの外長くなってしまい
本編には蛇足な気がしたので
🐺さんと🐰さんの過去編は
番外編としてべったーに全文掲載いたします
読まずとも本編に差し支えはないです
ご興味がある方がいらっしゃればお越しください
旧青い鳥はこちらから
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作者名：not found | 作成日時：2024年3月15日 2時
