#15 ページ15
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「Aちゃん、彼氏できたんじゃない？」
「えー？笑」
「そんなに綺麗になっちゃってさあ。」
「んふ、いないよ彼氏。」
「ええぇ！うそおおぉ！」
オーバーリアクションなジェシーくんが面白くて、少し笑ってしまう。
今でも優吾のことを引きずってますなんて言ったら、ジェシーくんはどんな顔をするだろう。
引くかな、それとも気を遣ってくれちゃうかな。…どっちも怖くて言えないな。
「いらない情報かもしれないけど、こうちもずっと恋人いないよ。」
「…え。」
「Aちゃんと別れて、ずーっとひとり」
「そうなの…」
嬉しいような悲しいような、
私のせいで、前に進めていないとしたら。自分を責めてしまっていたら。
お人好しすぎって、また田中に言われちゃうかな。
ずっと気になっていたくせに知りたくなかったこと。
教えてくれたジェシーくんのその優しい目は、私に何を伝えたいのか少し分かってしまった気がした。
「2人が別れたときさ、俺すっごいビックリして。まあ100高地が悪いんだけどさ。
でも、報告してきたときの高地の顔がほんとに忘れられなくて。」
「…」
「あいつさ、すっげえ悲しそうで悔しそうで、泣きそうな顔してんの。」
「…」
「泣きたいのはAちゃんんだろって言ってやったけどね。
高地、今でもずっと謝りたいって言ってる。」
「…そう、」
「後悔してるって何度もその話聞く。
ねえ、Aちゃん。もしよければさ、高地と…
「…榎本、お前何してんの。」
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作者名：飴宮
| 作成日時：2022年5月12日 18時
