桜が降る夜は３ (ページ6)

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「あいつらにとってさ、私と一緒にいることって自分にとってのステータスでしかないわけ。」

「…なるほど。」

「私人脈広いしそれなりに顔もいいからさ、一緒にいれば男は釣れるし注目されるでしょ？それで今までずっと付きまとわれてる感じで。」

「…」

顔がいいことはしっかり自覚しているあたり、なんか彩ちゃんらしいなと思う。

なんとなく理由は見えてきた。でもそれについて、彩ちゃんがなにか悩んでいるわけでもなさそうだなって思った。

意外と女子特有のって感じよりかは、実はサバサバしてる性格だから。男子の前では基本ぶりっ子だけど。

「でも樹くんと付き合ってたのに別れちゃったから、もうあいつらにとって私は用済みになったみたい。」

やっぱり当たってた。

だいたい、人気者の後ろをついて回るような取り巻きってそういうもんだから。自分にとってメリットがなくなってきたら、あっけなく捨てる。

私はそういう場面を外から見てきた女子だし、だからといって内情に詳しいわけでもないんだけど。

「１人は嫌ではないの。寧ろ好きな方。」

「…じゃあなんで？」

「ちょっと悔しいんだよね。あれから私特定の人といないし、色んな人と話すことが増えて。」

「…」

「向こうはさ、省いてやった！あいつ今１人！って思ってるんだろうし…。そもそも気に食わないよね、私的にそういうのは。」

…ちょっと分かってしまうのが悔しい。

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