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「そうだ、私北斗先輩に告白されたよ。」
「え、やっぱりそうだったの？」
「ふふ、クリスマス一緒に過ごしちゃったー」
「…ちょっと、それ以上言ったら怒るよ。」
「えー？」
私の言葉に樹は不貞腐れた表情をした。自業自得だよ。樹だって彩ちゃんと付き合ったでしょ？
でも、あんまりからかいすぎると後々後悔しそうだからね。ちゃんとアフターケアはしないと笑
「ちゃんと断ったよ。」
「…当たり前。」
「樹が好きだからって言った。」
「…」
単純なのは小さい頃から変わってないらしい。
こうやって言葉にすれば、嬉しそうにする。こんなに笑顔になってくれるなら、もう何度でも言っちゃう。
「樹、好き。」
「うん」
「大好き、ずっと。」
「…」
どんどん笑顔になっていく樹が愛おしくて、身を乗り出して唇を重ねた。
驚いている樹に、してやったりな顔をする私。
「もっかい。」
「どうしようかなあ」
「…じゃあこっちからするまで。」
「え、」
からかいすぎたみたい。
一気に優勢になった樹は、私の腕を引っ張って腕の中に閉じ込めるようにして口づけた。
「もう余所見しないでね。」
「うん、Aもね。」
「私は樹と違って一途だから。」
「…ねえそれ言われたら何も言い返せない。
でも、もう余所見なんて絶対しないよ。ずっとAだけ見てるから。」
これからも、私達らしく。
付き合いの長い私達はお互いのことなんでも分かってるけど、もっとどんどん新しい一面を知りたいと思う。
これも全部、樹のことが大好きだから。
「みて、桜が満開だね。」
「きれー、去年の春休み以来？」
「そっか。この1年、なんか早かったね。」
「だな。…来年も来よう、桜見に。」
「うん、樹の運転でね」
「りょーかい」
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作者名：飴宮
| 作成日時：2022年9月11日 17時
