#37 ページ37
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「お、戻ってきた。」
「先輩と電話？いいねえ」
パパはどこか悲しそうだけど、私と先輩がまだ恋仲だって疑ってるママたちは、返ってきた途端おちょくってきた。
もう花火の用意はできていて。去年から一回もやってなかったなって改めて思ったら、なんだかんだ気分も上がってきて。
色んな色や種類の花火をやって、たまに写真や動画を撮って。それを面倒臭さから滅多に動かさない私のインスタで、ストーリー載せたりして。
始めてから30分くらい経った。どれだけ量あるのってね。まだ半分くらいしか使ってないけど。
そんなとき、離れたところで花火をしていた樹がこっちに寄ってきた。
「なあ、」
「…なに」
目を合わせず、二人共バチバチ音を立てている花火だけを見つめながら。
なかなか終わらないお互いの花火が弾けているのを、無心で眺める。
「北斗とさ、付き合ってんの？」
は？
心臓の音が大きくなって、ドクドク嫌な音をたてる。
なんで。なんで、樹がそんなこと聞いてくるの。…いや、興味本位か。それだけか。
でも、樹はただ気になっただけって分かってるけど、たくさん振り回されているから仕返ししたくて、ちょっと嘘ついてみたくなって。
「言わない。樹に関係なくない？」
「…」
私みたいに、樹だって意識しちゃえばいいんだ。私のことで、頭いっぱいになっちゃえばいいんだ。
そんなバカみたいなこと思って、ほんとのことは言わなかった。
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飴宮(プロフ) - akikumaさん» コメントありがとうございます♡ 楽しみにしててください！🎶 (2022年8月26日 19時) (
レス) id: 4bf5f0e073 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - どんな変化が起きるのか…気になる！気になる！続編楽しみにしてます！！ (2022年8月26日 18時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飴宮
| 作成日時：2022年8月15日 17時
