#35 ページ35
.
それから、その場にいられる気がしなくて。
先輩に、LINEを送った。
電話したいです
すると、すぐに既読がついて、電話がかかってきた。
「電話してくる」って言って、その場を離れた。
『櫻井さん?どうした?』
「せんぱ、い…」
『え、ちょ、大丈夫!?』
自分の家に戻った瞬間、急に泣けてきた。
もう何が何だかわかんない。
「私、樹が何がしたいのかわかんない…」
『…何があったの、』
「……花火大会、一緒に行くことになりました」
『は、』
「諦めなきゃいけないのに、分かってるのに、こんなんじゃもうだめだ…笑」
こんな話ししても、先輩困っちゃうよね。そう思って謝ろうとしたら、「謝んなくていいの。」って言われてしまって。
先輩の優しさで、更に泣けてくる。
彼女が出来てから、もう一緒にいなくなって、ちゃんと忘れられると思っていた。辛いなって思ってたけど、今宙ぶらりんな状態が一番きつい。
ちゃんと拒めない自分が嫌だ。
『俺と行く?って言ってやりたいけど、その日は帰れそうにないもんなあ。』
先輩は都内の大学に行ったため、今は上京して一人暮らし。
そんなに簡単に来られる距離じゃない。
「大丈夫です、先輩に迷惑かけるわけにはいかない。」
『迷惑とかじゃないんだよ。心配なの、ずっと傷ついてきた貴方が。』
.
1305人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
飴宮(プロフ) - akikumaさん» コメントありがとうございます♡ 楽しみにしててください!🎶 (2022年8月26日 19時) (レス) id: 4bf5f0e073 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - どんな変化が起きるのか…気になる!気になる!続編楽しみにしてます!! (2022年8月26日 18時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:飴宮 | 作成日時:2022年8月15日 17時