#18 ページ18
.
「樹、」
「はよ。はい、乗って。」
「ありがとー」
…私は、樹と一緒にいることを選んでしまった。
あれから2ヶ月経ったけど、今まで通り。
今日も、樹の自転車の後ろに乗って学校に行き、教室まで一緒で、帰りもまた後ろに乗っけてもらって帰る。
良くないってことは、自分でも、夏未の言葉でも、充分わかっている。…それでも、一緒にいたい。そばにいたい。そう思ってしまった。
教室に入ると、私の席で私を待っていた夏未が呆れたように笑って出迎える。
「ばーか。」
「今日も覚悟の上です…。」
「……まあ、もし限界が来たらさ。一緒にカラオケで失恋ソング歌ってあげるよ。5時間コースで。」
「あはっ」
「笑うなよ」って、自分だって笑ってるじゃない。でも、夏未とのこれくらいの距離感が好きで、自分にとって落ち着く場所で。
まだ、樹があんまり惚気けないのが唯一の救いかもしれない。
そのくらい、一応メンタルはやられていた。
「はい、今日もお疲れ様でした。」
「わ！」
あれから毎日、自販機で買ったであろうジュースを「お疲れ様」って言葉と共にくれる夏未。
嬉しい。泣きそう。
なんだかんだ、夏未ちゃん私のこと大好きじゃんね。
「ありがとう〜！」
「そんな元気あるなら大丈夫だわ。」
「えー、ジュースこれからも買ってね？」
「厚かましいやつだよ、ほんと。」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1305人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
飴宮(プロフ) - akikumaさん» コメントありがとうございます♡ 楽しみにしててください！🎶 (2022年8月26日 19時) (
レス) id: 4bf5f0e073 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - どんな変化が起きるのか…気になる！気になる！続編楽しみにしてます！！ (2022年8月26日 18時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：飴宮
| 作成日時：2022年8月15日 17時
