2話 安寧の終わり ページ4
血に塗れた無一郎と有一郎の姿___________
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ど、どうしよう
どうすればいい
考えろ考えろ考えろ考えろ…
この村に医者はいない、
そうだ父さんと母さん
っだめだ、それでは間に合わない。
冷静になれ。私がなんとかしなきゃ。
無一郎は致命傷というほどの深い傷は見られない、
だが、意識がない、
気を失っている。
有一郎は……
食いちぎられたように肘で途切れた左腕
身体中の無数の傷…
恐らく、とこに敷かれた布団に染み込んだ血は
彼のものだろう…
「うっ……」
弱く呻き声を上げたのは有一郎だった。
「ゆ、有一郎！
動いちゃだめ！この傷じゃ……」
有一郎は、私の言葉など意に介さないように
震える腕に力をこめて、身体を起こそうとする。
「うぅ」
傷口がぐっと開き、血が滲む。
それでも彼は、無一郎と繋いだ右手をはなそうと
せず、切れた右腕を床に突き立て無一郎に
近づこうと力を込める。
「有一郎！！」
身体を支え切れず倒れかけた有一郎に駆け寄る。
「…ってるよ。
A…お願いだ。
無一郎を……」
弱々しく、掠れた声で有一郎は言う。
その瞳は、虚ろに、
ただ、無一郎だけを見つめて。
「わかった、わかってるから、今助けを呼んでくる
だから、だからもう動かないで…」
「俺はいい、」
「よくない！ばか！」
言葉が出てこない。
頭ではわかってた、
それでも助けたい、助けなきゃ
大切な2人を、家族同然の2人を、死なせたくない__
「聞いてA」
「だからダメだって！」
「いいから聞けよ！頼むよ…」
弱々しく声を張り
「_______を頼んだ。」
私に最後の言葉を伝えると、
そのまま静かに息を引き取った…
無一郎の手を強く、握ったまま…
「知ってるよ…わかってるよばか…
そんなことを……っ」
言葉が出なかった。
溢れ出る涙が、すでに光を灯していない有一郎の
瞳に落ちた。
.
.
泣いている暇なんてない
そっと有一郎を、無一郎の体のそばに横たわらせ
家を飛び出した。
.
.
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意識が朦朧とする夏の日差しの元、
私は、助けを求めて走って
走って
走り続けた。
あの女(ひと)なら、
"唯人"ではなかろうあの女なら
有一郎から託された無一郎を
助けられると信じて。
．
．
足の感覚がなくなるほど、視界が回転するほど
焼けるような息を繰り返すうちに…
自分が走っていることさえも忘れて______
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私が目覚めたのは
それから、
3日後のことだった____________________
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澪(プロフ) - 匿名な鬼殺隊員さん» ありがとうございます！直しておきますm(__)m (2019年10月21日 7時) (
レス) id: 17e86f282f (このIDを非表示/違反報告)
匿名な鬼殺隊員 - 設定キーワードの所の漢字が時任になってますよ〜ただしくは時透だと思います〜 (2019年10月21日 2時) (レス) id: 3f11779d5f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - むい君ラブさん» むい君ラブさん暖かいコメントありがとうございます！本日更新予定ですので今後ともどうぞよろしくお願いします！！ (2019年10月18日 18時) (レス) id: 17e86f282f (このIDを非表示/違反報告)
むい君ラブ - 面白いです！再新待ってます！！頑張ってください!! (2019年10月17日 22時) (レス) id: 8bf3196fdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2019年10月8日 10時
