7話 それぞれの覚悟 ページ12
「私を、鬼殺隊にしてください_____」
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暫く、誰も口を開こうとしなかった。
神妙な面持ちの両親を見て、再度口を開いたのは
産屋敷さんだった。
「鬼殺隊士になることは可能です。
しかし________」
「しかし…?」
彼女は続けた。
「鬼殺隊士になれば、鬼と戦わなければなりません。
鬼は、人間を食糧とする生き物です。
つまり、常に死と隣り合わせであることを意味します
本来、隊士に志願するものの多くは家族や友人・恋人
など大切な人を失われた独り身の方が多いです。
しかし貴方様は、
貴方様には、お母様やお父様の大切な人がしかと
生きておられます。
貴方様が鬼殺隊士になれば、いつ何時死に直面し命を
落とすか誰もわかりません。
それでも、
貴方様は、鬼殺隊に志願いたしますか?」
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彼女の言葉は、
私を思い留まらせるには充分なほどであった。
隊士になれば、死ぬかもしれない…
母さんのように、罪のない鬼を殺さなきゃいけない
時が来るかもしれない____
それでも私は___________
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「無一郎を、心優しい、弱虫のあいつが、
人を守りたいと言った______
本当は弱くなんかない、他がために力を出せる____
俺は、叶えてやれなかった、だから________
守って、叶えてやっ___________________」
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迷っていられるものか。
いや、それ以前に
有一郎に託され時から、私の覚悟は決まっている。
「それでも、例え私が死ぬことになろうとも、
私は無一郎のそばにいます。
有一郎の仇である鬼を滅し、
________鬼殺隊に、志願いたします。」
父と母はそれでも、神妙な面持ちのまま
だまって私を見ていた……
「わかりました。
それでは明日、改めてお迎えにあがりましょう。」
そう言って彼女、産屋敷さんは家を出た_______
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「父さん、母さん……
私、それでも……
無一郎と一緒にいたい。無一郎を…守りたい」
私は思いをぶつけた。
「A、母さんも父さんも、Aの
気持ちが痛いほどわかる。
わかるから、私たちに貴方を止めることはできない
けど、
けどね、私たちにとってAは1番大切な
宝物なの。
例え私や父さんが死ぬことになったとしても、
なんとしても救いたい命なの。
だから……」
母は言葉に詰まったようだった。
父は以前、口を閉ざし見守っている。
私は、真っ直ぐに母の瞳を見つめた_________
「……分かったわ。
母さんも、覚悟を決めましょう___________」
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澪(プロフ) - 匿名な鬼殺隊員さん» ありがとうございます!直しておきますm(__)m (2019年10月21日 7時) (レス) id: 17e86f282f (このIDを非表示/違反報告)
匿名な鬼殺隊員 - 設定キーワードの所の漢字が時任になってますよ〜ただしくは時透だと思います〜 (2019年10月21日 2時) (レス) id: 3f11779d5f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - むい君ラブさん» むい君ラブさん暖かいコメントありがとうございます!本日更新予定ですので今後ともどうぞよろしくお願いします!! (2019年10月18日 18時) (レス) id: 17e86f282f (このIDを非表示/違反報告)
むい君ラブ - 面白いです!再新待ってます!!頑張ってください!! (2019年10月17日 22時) (レス) id: 8bf3196fdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澪 | 作成日時:2019年10月8日 10時