【d!】Smile for me.【長編小説】

46話　side 0 ページ48

「球技大会、優勝目指して頑張ろうな」

「うん、球技は苦手だけど頑張る」


全校生徒がジャージ姿で体育館に集まる

私とゾム君はその中に紛れていた

そう、選挙に気を取られていたが今日は球技大会の日


クラス対抗で5種目の競技を行うというもので、全学年合同の縦割りチームらしい

競技内容は
バスケ、バレー、ドッジボール、フットサル、ハンドボール

私はドッジボールに参加する

足を引っ張らないように頑張って逃げよう


「ゾム君は何に出るの？」

「俺はハンドボールやで、そこまで得意ってわけでもないけどな」

「じゃあ試合の時、応援に行くね」


そんな話をしていると大会が始まった

最初はフットサル


「お、コネシマやん」


2年生が試合をしているコートにはコネシマさんの姿

そういえばサッカー好きって言ってたな

それにけっこう上手

運動できるところはカッコいいと思った


.

「次ハンドボールやって、行ってくるわ」

「頑張ってね」


ゾム君の試合を見るために2階のギャラリーに移動する


「Aちゃんやん、ハンドボールにゾム出るんやって？」

「うん、ロボロ君も応援？」

「おう、シャオロンのな」


近くにいたロボロ君と一緒に試合観戦

たまたまA組対C組の試合だったらしい


結果は僅差でA組の勝ち

シャオ君はかなり悔しがっていた

ちょうど目が合って「お疲れ様！」と声をかけると、笑顔で手を振ってくれた


.

球技大会も終盤に突入し、ついに私が出場するドッジボールを残すのみ

A組はシードで、一回戦目で勝利したC組との試合で相手チームにはロボロ君がいた


私は逃げることしか出来なかったけどロボロ君は積極的に動いていて、少し意外だった


結局私は最後まで逃げ切ったものの、C組には負けてしまった



そしていよいよ結果発表

縦割りでの総合優勝はA組、一年生の優勝はC組という結果

学年ごとでは負けたけど、なかなか楽しかったな


「いや〜負けてもうたなあ、ええ勝負やったのに」

「そうだね〜、でも総合優勝できたし良い結果だよ」


大会が終わり、教室に戻るためにゾム君と歩く


「それもそうやな。こっからは選挙一本や、俺も応援演説バッチリやるから頑張るんやで」

「うん、ありがとう」


選挙まで時間が無いから頑張らないと。

私の責任者になってくれたゾム君のためにも絶対に成功させよう

私は強く決心した

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