百十九話 ページ38
信長くんの声に私が得意げにホワイトボードを見上げる
『[今から1時間以内に音楽ホールの中で〇〇を倒す!]』
「音楽ホールの…中で?」
「戦うフィールドを限定するってことか」
「はい。しかも5本立てた旗印の全ての対戦を同時に行います」
『今までは皆バラバラに勝負をしてたけど、同じ場所に勝ち役と負け役の計10人が集まって一斉に勝負をする。そしたらお互い監視する事ができるから…』
「裏切り者も下手に動き出せんって事やな‼︎」
『そゆこと!』
セリフ泥棒の豊臣くんをビシッとペンで指すと華麗にウィンクされた。顔が良いからって調子に乗るなよ…?
説明された作戦にクラスからは感心の声が漏れ出していた
「待て、そもそも裏切り者がホールに集まらなかったらどうする?勝負にならないではないか」
「確かに…」
「それこそがこの作戦の要。そこでこのように条件を書き加えます」
みやびちゃんに視線で促され赤いペンをホワイトボードに滑らせて行く
「[なお、音楽ホールの中に集まらなかった場合それを逃亡と見なしその者は負けとする。]」
「なるほど…」
「Aちゃんの字めっちゃ可愛ええな♡」
関係ないハートを飛ばしてきた豊臣くんにシーッとジェスチャーすると可愛らしく笑って頷いていた
「これで全員が音楽ホールに行かなきゃならねぇってわけか」
「め〜っちゃええ作戦やん。なぁ?みんな。」
「どうだ?伊達。これなら裏切り者もそう簡単に手は出せない。安全に作戦が遂行できるはずだ」
ドキドキと緊張しながら伊達くんを見つめるとバチンと視線がぶつかった。
「…私は何をすればいい?」
『だ、伊達くん最高〜‼︎』
「ありがとうございます!早速ですが…」
携帯を取り出したみやびちゃんが明日の対戦内容を一斉送信する。ピロリンっと通知音が鳴り、全員が携帯を見たのを確認する
『作戦は明日の午前11時から開始。対戦相手は今送った内容で確認してね』
「もうこんなんあんねや…すごいわ2人とも‼︎」
「これを繰り返せば皆さん確実に家康くんのポイントを上回る事ができます」
興奮したように横から抱きついてくる豊臣くんを無視してぐるりと教室内を見渡す
「よっしゃ、みんなで頑張ろうや!なぁ‼︎」
盛り上がる教室内、井伊くんを除いた裏切り者の3人は意味深にアイコンタクトを取っていて少し、少しだけ違和感を感じた。
『みやびちゃん、私、黒田くん探してくるね…』
「え?あ、はい。お気を付けて!」
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オタくん♀(プロフ) - 完結、、、だと、、、そんなーーー‼︎(T ^ T) (2023年1月2日 23時) (レス) id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - …ん?お、終わり…だと?嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ (2023年1月2日 22時) (レス) @page44 id: 940717e19b (このIDを非表示/違反報告)
オタくん♀(プロフ) - 何度も見ています!何度見ても面白いし胸がキュンキュンしちゃうぐらい大好きです!更新頑張って下さい!ずっと待ってます!😄 (2022年11月21日 22時) (レス) id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
真子ちゃん(プロフ) - 待ってます (2022年11月14日 15時) (レス) id: 955c1a3158 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 何度見ても面白いです😍更新頑張ってください!!待ってます!! (2022年11月9日 23時) (レス) @page44 id: c191c4b3ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:間取り | 作成日時:2022年9月10日 14時