どうしようもなく君が好き 3【新・信長公記】

九十九話 ページ18

窓際でサニる2人を横目に何やら考え込んでいるみやびちゃんに身を寄せる

『なに?…井伊くん達がやっぱり怪しい?』
「えぇ…でも井伊くんは裏切り者によって…」
『他の3人も井伊くんを狙うとは思えないよね…』
「だとしたらもう1人気になるのが…」

スッスッと指を動かし、画面に現れたクラスメイトの顔に驚いてしまう。まさか、彼が?
画面を見て考え込むみやびちゃんに根掘り葉掘り聞きたくなったが今は大人しく見守っておくことにした


「てかA彼氏とか居ないの?」
「銀杏ってイケメン多いんじゃないっけ?」
「マジ?」
『それはマジ』

えぇ〜‼︎写真見せて‼︎と駆け寄る2人に少し誇らしくなりながらクラスメイトの写真を見せていくが彼女達のお眼鏡に叶う殿方は見当たらなかったようで心底残念そうだ

「なんか正統派が居なく無い?」
「てか銀杏の時点で彼氏候補は無理だったわ」
『失礼すぎて笑える』
「そうですわ!それにAさんには信長くんが…!」

ドンッと机を強く叩いたみやびちゃんに3人揃って肩を揺らす

「てかノブナガ…?」
「ってどの男だっけ、A写真出して〜」
『この子』

端正な顔の信長くんの写真を出すと2人はそれを凝視して少し納得するように頷いた

「確かにカッコいいけど…今時では無いよね」
「てか何でこの子とA?てか付き合ってる感じ?」
『いや、全然友達』
「とっ!友達…⁉︎何か発展などは無いのですか⁉︎」
『は、発展…?』

熱く話すみやびちゃんの熱量に少し引きながら首を傾げると悲しそうに項垂れてしまった
な、何がいけなかったんだ…訳もわからないまま、ごめんみやびちゃん〜と慰めてみるが、女子会が終わるまで彼女のテンションがぶち上がることはなかった



3人とはコスモタワーを出た時点で帰る方向が違うので手を振って1人寂しく帰路に着く
久々の女子会でとても楽しかった…心が若返った気分だ。
今日撮った写真を見返してニヤニヤと頬を緩めているとポヨンっと通知が降ってきた

どうやら飛鳥ちゃんと弥生ちゃんからSNSのフォローが来たみたいだ。行動が早ければ仕事も早いなと思いながら久々にアプリを起動してフォローを返す

2人とも今日の写真を軽いコメント共に投稿をしているので私もハートを送ったが…

みるみるうちに増えるハートの数と投稿に対するコメントに目を丸くしているとまたもや通知が来た



［超バズった。A人気すぎてめっちゃ連絡先聞かれるんだけど笑］
『わ、笑い事じゃない…』

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