三十話 ページ31
「続いての旗印戦ですが、掲げたのは再び秀吉くん。」
「は?」
「連続?」
お茶の次は将棋、喧嘩とはかけ離れた戦いの為クラスメイト達は少し残念そうだ
『将棋ってした事ないから分かんないや』
「おや、そうなのかい?」
『昔じいちゃんがしてたのは見た事あるけど…』
どれがどの駒より強いかなんて全く分からない。横で黒田くんが得意げに説明してくれているけど見事に右から左に流れていく。ごめん黒田くん
何手先まで読めているのか、手を止めない豊臣くんが酒井くん、続けて榊原くんに王手を決め、勝利を収めた。
「まぁ、将棋とはこんなものというのが分かっただろ?」
『…え、あ、うん、』
「…聞いてなかったろ」
私の返事に呆れたように大きくため息をついて黒田くんは教室を出て行った。え、そんなに?
他のクラスメイト達も豊臣くんの将棋には満足したようで、軽い足取りのまま教室を出た
気付けば纏わりついていた徳川くんからの視線も消え去り、私も次の授業の準備をしようと動き出した
『ようやっと終わった〜』
大きく伸びをして帰る用意をしていると再び徳川くんからの視線が突き刺さる
それに全く気付いていないフリをして出来るだけ早めに鞄に荷物を詰め込んでいると豊臣くんが肩を組んで声を掛けてきた
「Aちゃん徳川になにやったん?」
『いや、マジで無実。私が教えて欲しいくらい』
「なんかやってないとこんな見てこんやろ、普通!」
『本当になーんにもやってないんだって!』
2人でコソコソと話していると徳川くんからの視線が更に鋭くなり背筋が凍った。こ、これ以上この場にいたらマズい‼︎
バッと豊臣くんから勢いよく離れて机の上の鞄を掴む
「えっ、ちょ、Aちゃん⁉︎」
『私の胃か豊臣くん。どちらかに穴が開く前に帰る‼︎』
「穴空くの胃か俺なん⁉︎」
1人でツッコんでいる豊臣くんに手を振り教室を飛び出して帰路に着く。靴箱まで来れば大丈夫だろうと安心してゆっくりと履き替えたのがダメだった。
校門までの道を歩いていると後ろから声を掛けられた
「おい、待て」
『ひぇッ』
聞き覚えのある声、慣れた視線が背中に突き刺さる
無視する事も出来ず恐る恐る振り返ると腕を組んで仁王立ちする徳川くん
『な、何か用?』
「…」
何も言わずにこちらを見下ろす徳川くんに冷や汗が止まらない。ギュウッと鞄を強く握り締めていると徳川くんは片方の口角を上げた
「そう怯えなくていい、家まで送ってやろう」
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間取り(プロフ) - 名無しさん» お優しい御心遣いとても嬉しいです…。こえ様へ連絡させていただき、文章の訂正をして頂けましたので名無し様もご確認いただけたらなと思います。間取りは名無し様の為にこれからも更新を頑張りますのでまた何かあればご報告をお願いいたします☺️🙏 (2022年9月22日 23時) (
レス) id: 35a743c5e2 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 書き上げる→書き上げられる、ですね。誤字、失礼いたしました。シリーズにつきましては是非ご自分のペースで作品の更新をして貰えれば嬉しいと考えています。これからも応援しています。いつも素敵な作品をありがとうございます。 (2022年9月19日 23時) (レス) id: 20a38a5636 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 間取りさん» 勝手ながらご報告することにしました。確かに心配はしましたが、私としては間取りさんがのびのびと素敵な文章を書きあげるように過ごして下されば、それで満足ですので、どうかお気になさらないで下さい。 (2022年9月19日 23時) (レス) id: 20a38a5636 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 間取りさん» ご確認して頂きありがとうございます。間取りさんの｢どうしようもなく君が好き｣シリーズは、しんしんの二次創作の中でとてもお気に入りで、いつも楽しませて貰っている分、間取りさんの知らない所でその素敵な文章が勝手に使われていることに悲しくなってしまったので (2022年9月19日 23時) (レス) id: 20a38a5636 (このIDを非表示/違反報告)
間取り(プロフ) - 名無しさん» ご報告ありがとうございます!今、該当作品を確認させていただいたんですが確かに私の作品と似ている所が多々見受けられたので一度作者さんとお話しさせていただこうかなと思います。せっかく楽しんで読んでいただいているのにご心配かけて大変申し訳ないです…😭 (2022年9月19日 21時) (レス) id: 35a743c5e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：間取り | 作成日時：2022年8月7日 1時
