43 Daiki ページ43
Daiki
目を真ん丸にして、ビックリ顔になってる。
有岡「なんだよ」
そう言いながら、ソファーに座った。
A「いや、随分大人になってると思って」
有岡「まあ、俺も社会人じゃん、そろそろ」
A「ねえ、何飲む?」
有岡「おい、聞いてんのかよ」
キッチンの方から、ペットボトルのコーラを持ってきて俺に差し出した。
A「ちゃんとしてね」
有岡「分かってるって。
おばさん、何か言ってた?」
A「普通ね、知り合いが近所に住んでたら安心すると思うんだけどね。
保育園を首にならないようにって言われた」
有岡「そっ」
A「さてと、ちょっと早いけど、夕飯の仕度始めよっかな。
お料理、時間かかっちゃうんだよね」
有岡「あ、俺も手伝う」
おばさんたちには、俺の存在が迷惑なんだな。
だから、少しでもAの為になりたくて。
たいして役に立たないけど、キッチンに立つ事にした。
今日はハンバーグを作る事になっていて、スマホでレシピを見て、二人で手を汚しながら六つのハンバーグを作った。
俺が二つ、Aが一つ、そして作り置きの分。
Aが得意の、具沢山みそ汁も作って、七時前にはダイニングテーブルについた。
有岡「すげー美味そう」
A「ビールでいい?」
有岡「うん」
さっき買ってきた第三のビール。
そして自分もさっき買ってきたウメッシュを出してきた。
有岡「それ、美味いの?」
A「私の定番なんだけど」
有岡「居酒屋でも飲んでたよな」
A「よく覚えてるね。
はい、乾杯しよ」
有岡「おぉ。
無事におじさんとおばさんが千葉に着いたって事で、乾杯!」
A「ふふっ、乾杯」
柄の違う缶を、ゴツンと合わせた。
俺の嫌いなものを飲んで、満足そう。
A「ご飯、まだあるから」
有岡「うん」
みそ汁に口をつける。
Aのみそ汁の味、結構好き。
ハンバーグも、普通に美味しい。
A「どお?」
有岡「えっ、あぁ美味いよ。
すげー美味い。
実家にいる時だって、こんな風にうちでゆっくりメシ食う事なんて、あんまなかったし。
幸せだなって思う」
A「そっ……」
それだけかよ。
その後は他愛もない話をしながら、楽しく食事をした。
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作者名:やまぱん | 作成日時:2019年5月27日 23時