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24 ホワイトデー ページ24







A『やめて・・・

  彩ちゃんに悪い』






胸がいっぱいで、気持ちがいっぱいで、苦しかった。

手のひらに、落ちて溶ける雪みたいに、消えたかった。





私の気持ちに気がつかれる前に。











有岡『うん・・・ごめん・・・』






A『ううん・・・』







また沈黙が出来た。



しんしんと降る雪より、私の心臓の音が電話線を伝って有岡に届いてるんじゃないかって心配で。


さっき『切るね』って言ったくせに、まだ切りたくなくて。


全然違う話をしてしまった。






A『小さい頃、大きな雪だるま作ってくれたね。

  あの頃は、有岡の事、お兄ちゃんみたいに思ってたから、すごく嬉しかった』






有岡『Aがすごいすごいって褒めてくれるのが嬉しかったからな』





A『私も、可愛かったね』





有岡『今もあんま変わんねえよ』






A『ふふっ、まだ子供っぽいか・・・』






有岡『そうじゃねえし』










そうじゃないなら、なんなのよ・・・


会話を濁すから、ちょっとイラッとしてしまった。










A『そろそろ切らないと・・・』






有岡『えっ、別に・・・』






A『彩ちゃんと仲良くね』






有岡『え、うん、わかった』





A『おやすみ』





有岡『おやすみ』












ツーツーツー










すぐに受話器を耳から離した。


有岡の声を耳いっぱいに留めておきたくて。


余計な音を入れたくなかった。






















結局、おばさんと二人で買いに行ったらしい。

おばさんが言ってた。










おばさんの情報だと、

ホワイトデーは有岡は彩ちゃんちに行ってるみたいで。

彩ちゃんの為に、何をプレゼントしたんだろうって思ってた。





五時半ころインターフォンが鳴って、有岡が現れた。


階段をのぼってくる音が、私の好きな音で。

ザクザクとマーブルチョコが鳴っていた。





有岡「入るよ」





A「うん・・・」





マーブルチョコが5本出てきた。






有岡「はい、これ・・・」





A「ありがと。

  あのね、伊野尾くんたちもマーブルチョコだったの。

  有岡が教えてくれたって」






八乙女くんと五本ずつもらったから、15本のマーブルチョコを机の上に立てて並べた。





有岡「すげーな」





A「うんっ!」





有岡「あ、あとな、これも」





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作者名:やまぱん | 作成日時:2018年8月29日 23時

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