一児の母が薄桜鬼の世界へ！？母は強し！《肆》《薄桜鬼》

第六十八章 ページ18

ご飯を食べ終わってから、千鶴と分担して掃除を始める
私は廊下を雑巾掛けして、やっと終わればいくら筋トレを欠かさずやっているとはいえ、疲れるものは疲れる

ピカピカになった廊下に寝っ転がれば、「終わったー！！」と達成感に満たされる

そんな時、階段から声が聞こえた


「終わった？」


「総司。終わったよー、疲れた」


そっか、総司いたんだっけ
大袈裟に疲れたアピールをしながら起き上がって歩き出し、総司の横に腰を下ろす


「何？夕奈ちゃん」


「髪下ろしてる総司って新鮮だし、なんか可愛いなと思って」


隣に座りじっと見ていると、総司は少し困ったような顔をしながら聞いてきたため、私は思ってる事を口にする


「僕、かっこいいより、可愛いって言われることの方が多い気がするんだけど？」


「そう？髪、もう少しちゃんと拭きな」


そう言いながら首に掛けてある手ぬぐいを取って、私は総司の髪の毛を拭く


「....ねぇ、夕奈ちゃん」


「ん？」


「心配性だね」


「まぁ、それは否定しない」


他愛もない会話をしながら拭いていると、総司は私の手に触れてもう大丈夫だと言いながら、器用に髪を結んだ


「一つ聞きたいことがあるんだ。あのさ、僕の髪型、どう思う？」


「凄い似合ってるよ。かっこいい」


「そっか！良かった。ありがとう。実はね、これ、近藤さんの真似してるんだ。君は知ってると思うけど」


聞いてきたことに対して答えれば、満足そうな笑顔を浮かべる総司を見て、可愛くてきゅんとする
あー、その笑顔は反則でしょ


「他の人には、内緒だよ」


口に人差し指を持って行き、内緒、のポーズをとりながらウィンクする総司に私のハートは射抜かれる

かっこいいなこのやろー
イケメンって罪だわ

私の内心を知らない総司はニコニコと可愛らしい笑みを浮かべていた




第六十八章
￣￣￣￣￣

(キュン死にする。何、みんな私を殺したいの？薄桜鬼メンバー罪深き！！)

(夕奈ちゃんに褒められると嬉しいなぁ。柄にもなく素直に喜んじゃう僕がいるのは内緒)

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