第五十五章 ページ40
そしてけいちゃんは物凄い速さで腕を伸ばして来て、もう一度私の首を締めて来た
何これ、私の知ってる話と違う...!?
歴史が、少し変わってるって事?!
「ぁ、っ...はっ.....け...ちゃ....」
意識が...駄目だ
このままじゃほんとに...
柄を何とか握って、抜いた勢いで柄頭を思い切りけいちゃんの鳩尾に入れる
「ぐぅっ!!」
「....はっ、はぁっ!!ゲホッゲホッ!!はぁ...」
殴られた衝撃で私の首からけいちゃんの手が離れ、急いで距離を取れば息を整えながら刀を構える
すると其処へ
「山南さん!!」
「夕奈!!」
土方さん達がやって来た
左之さんが私に駆け寄り身体を支えてくれる
「っ...はぁっ..はぁ...」
総司とはじめくんがけいちゃんを取り押さえるのを見て、安堵する
土方さん達を呼んで来てくれた千鶴は気を失い倒れてしまった
「新八。お前は前川邸の門前を覆え。原田は八木邸で隊士達の動きを見張っててくれ。この部屋には誰も近づけるな」
「けど土方さん、夕奈が!!」
「私は平気だから、左之さんは行って」
「...わかった」
指示を出し始めた土方さんの言葉を聞いて、左之さんは心配そうな顔をしながら私を見てくるが、大丈夫だと強く頷いて
「斎藤は中庭で待機。伊東一派を牽制してくれ」
「わかりました」
「土方さん、僕は此処に残りますよ」
「あぁ。どうせ今夜が峠だろ。生きるか死ぬか、壊れちまうか」
「はぁ...はぁ...はぁっ」
抜いた刀を鞘に収めながら、苦しそうなけいちゃんを見る
もう引き返せない
彼の生きる道は決まった
ならば私は最期のその瞬間まで、見届けよう
第五十五章
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(前に進むしか選択肢はない。もう、後には戻れないのだから)
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ぷー(プロフ) - 神崎舞様。気付かず申し訳ありません。ご指摘ありがとうございます。早急に直させていただきます。また何か気付いた点などがございましたら、仰って頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました。 (2017年8月18日 11時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
神崎舞(プロフ) - 名前変換されないで夕奈のままになってる話が何話かあるのですが? (2017年8月18日 9時) (レス) id: 348d6ee4b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷー | 作成日時:2017年8月17日 11時